SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の利用が年々増加していることは多くの人が実感しているでしょう。特に、20代から60代にかけての世代においてその傾向が顕著です。株式会社クロス・マーケティングが2025年に実施した「SNSに関する調査」によって、SNS利用の実態が明らかになりました。この調査は全国の20歳から69歳の男女を対象に行われ、様々な観点からSNSの利用状況を分析しています。
SNS利用者の傾向
調査結果によると、普段良く利用しているSNSとして、「LINE」と「YouTube」がそれぞれ50~60%の利用率を示し、最も人気があります。次いで「X(旧Twitter)」や「Instagram」が3割ほどで続きます。特に年代別に見ると、年齢が上がるにつれ「LINE」の利用率が高くなる傾向があり、若い世代では「YouTube」や「X」への依存度が高いことが浮かび上がっています。また、Instagramは特に女性に人気があり、特に20代から40代では多くの利用者が見受けられました。
利用時間の内訳
次に、SNS利用時間の内訳にも注目が集まります。「動画視聴」と「メッセージのやりとり」がそれぞれ30%台で両者に対する関心が示されました。男性では「動画視聴」が、女性では「メッセージのやりとり」が優先されるなど、男女間で明確な違いが出ています。「自ら情報発信」についてはわずか4.9%と少数派であり、多くの人が受動的に情報を消費する傾向があるようです。
情報収集のスタイル
情報収集の方法を検索ツール別に見たところ、検索エンジンで情報を確認する回数が多い一方で、SNSを使用するのは主にエンタメ・趣味、ニュースや時事に関する情報がトップを占めています。他には「音楽・アート」や「ファッション・美容」、「運動・フィットネス」などの分野でも、SNSは一定の役割を果たしています。
SNSに対する意見
調査では、SNSに対するポジティブな意見も多く表れています。特に「様々な人の考えや価値観を知ることができる」というメリットが強調されています。また、「友人や家族とのコミュニケーションが簡単にできる」という点では、年齢が高くなるほどその重要性を感じている人が多いことも分かりました。
印象に残ったSNSの話題
印象に残った話題としては、米国のトランプ大統領に関連する輸入関税の問題や、ミャンマーでの大地震、大手企業で起きたメディア報道がなされた不祥事といったニュース・時事関連が挙げられています。このことからも、SNSが情報共有の重要な手段として機能していることがうかがえます。
この調査は、SNSをはじめとした現代の情報流通の方式を再認識させる貴重なデータを提供しています。今後もSNSの動向を注視し、より多くの人がその利点を享受していくことが望まれます。