水難事故予防の新しい取り組み「サンダルバイバイ」
近年、水難事故は毎年多くの悲劇をもたらしています。その中で、NPO法人AQUAkids safety projectが提唱する「サンダルバイバイ」は注目を集めています。この活動は、水難事故を未然に防ぐためのシンプルかつ効果的なメッセージです。
「サンダルバイバイ」とは、流されたサンダルや物を追いかけずに、手を振りながら「バイバイ」とすることで危険を避けることを指します。この行動は、一見すると簡単そうに思えますが、実際の事故の多くが追いかけた結果、命を落とすという事実に基づいています。サンダルや物は再購入できても、命はかえられないのです。そこでこの「サンダルバイバイ」というフレーズが生まれました。
全国47都道府県への普及
この運動は、全国各地の公共施設や教育機関、医療機関において広まりを見せています。特にパンフレットやポスターを通じて、多くの場所にこのメッセージが掲示されています。さらに、各地で開催された講座にも延べ5000人以上が参加しており、地域での理解が深まっています。
テレビや新聞、ラジオなどのメディアでも多く取り上げられており、サンダルバイバイの認知度は確実に上がっています。2024年6月号の特集『楽しい体育の授業』では、この活動が取り扱われる予定です。また、2023年にはキッズデザイン賞を受賞するなど、その成果も顕著です。
実施された活動の一部
北海道から沖縄まで、具体的な活動内容も多岐にわたります。例えば、北海道の北療センター札幌本店や、東京マリン舎人スイミング、福岡カホスイミングスクールなど、さまざまな施設で講座が開催されました。各地の保育園や公民館でもサンダルバイバイに関する取り組みが拡大しています。
参加者からは、「覚えやすく、子どもたちにも伝えやすいキーワードだ」との声や、「いのちを守るためのメッセージが重要だ」との意見も多く寄せられています。これにより、さらなる広がりが期待されています。
取材合戦とメディアの役割
春先から水難事故は特に増加する傾向にあります。そのため、事故が起こってからの報道だけではなく、予防に関する取材が非常に重要です。「サンダルバイバイ」というキーワードは、シンプルかつ直感的に理解できるため、情報が広まりやすいのです。取材においては、全国に展開された取り組みや実際の講座の様子をぜひ多くの人に伝えていきたいところです。
今後の展望
2024年4月からは、幼稚園や小中学校での「サンダルバイバイ water safety講座」の開催も予定されています。引き続き、1人でも多くの人にこの活動を知ってもらい、水難事故を防ぐための努力を続けていく所存です。
サンダルや物を追いかけることは自然な反応ですが、それが命に関わることもあると理解することが重要です。まずは「サンダルバイバイ」を覚えて、日常生活に取り入れていきましょう。