奈良市とフローレンスが手掛ける子育て支援の新たな形を提案
定番の対面相談からオンラインへ。フローレンスは奈良市と連携し、生成AIと専門スタッフを活用した子育て支援サービス「おやこよりそいチャット奈良」をスタートさせました。この新しい形の相談サービスは、従来の市役所窓口に頼らず、LINEを通じてアクセス可能です。これにより、子育て世帯のニーズに即応できる体制が整いました。
新しい形の相談支援
従来の子育て相談は日中の時間帯に限られており、特に仕事のある親にとっては訪問が難しい場面が多々ありました。この問題を解決するために、フローレンスは2021年から「おやこよりそいチャット」というLINEを活用した相談サービスを開始。この取り組みでは、手軽に相談できるチャット形式と、対面による支援を組み合わせています。すでに多くの家庭と繋がり、過去には10,000件以上の支援を実施してきました。
さらに、2024年には生成AIを活用した新たな試みも計画されています。AIの導入により、特に休日や夜間に寄せられる相談に対応する新しい支援モデルの可能性が芽生えています。この実証実験では、妊娠や育児に精通した専門職によるサポートが強化され、AIと専門職が協力して質の高い支援を実現します。
「おやこよりそいチャット奈良」の特長
「おやこよりそいチャット奈良」は奈良市の協力を受けて、地域内の子育て世帯への情報提供を進めます。利用者が希望する内容に応じて、生成AIがまずは話を聴き、その後、有資格の相談員が対応する仕組みが特徴です。これにより、従来型の相談室に比べてはるかに柔軟で迅速な支援が可能となります。
このサービスでは、有資格の相談員が精神的な支えも提供し、感情に寄り添う形での対応が求められています。助産師や心理士、社会福祉士など、豊富な経験を持つ専門家たちが相談者の状況に応じて適切にアドバイスを行います。デジタルつながりを通じて継続的なサポートを提供することも一つの魅力です。
実施内容と今後の展望
この実証実験は、2025年5月から2025年12月までの期間で行われ、奈良市に住む妊娠中または子育て中の家庭を対象にしています。生成AIは24時間対応し、専門スタッフによる有人対応も行われ、平日は毎日10時から15時まで返事を受け取ることができます。
この「おやこよりそいチャット奈良」サービスの開始によって、子育て家庭が持つさまざまな悩みや不安を迅速に解消する手助けが期待されています。また、今後は他の地域にもこのモデルの拡大を目指していくとしています。
奈良市との協力により地元のニーズに即したサービス展開が進む中、フローレンスは全国の自治体とも連携しながら、子育て支援のあり方を再定義していくことでしょう。魅力的な新サービスがもたらす変革に大いに期待が寄せられます。