推し活を楽しむ日本人、物価高でも半数以上が影響なし
株式会社インテージが全国の15歳から79歳の男女5,000人を対象に実施した調査によると、推しを持つ人は全体の35.1%にのぼり、特に女性や若年層でその傾向が顕著に表れています。
調査の概要
インテージが行った「推し活」に関する調査は、2025年1月16日から20日の間に実施されました。結果的に、推し活は多くの日本人において日常生活の一部として根付いており、精神的な支えにもなっていることが読み取れるデータとなっています。
推しを持つ人の割合
推しを持つ人は全体の35.1%で、特に女性の比率が高いことがわかります。15歳から19歳の女性では75%が推しを持っており、次いで20代の女性が65.5%、男性では15歳から19歳で52.7%となります。この結果は、若年層ほど推しを持つリーダーシップが見られることを示唆しています。
人気ジャンルと支出額の変化
調査によると、推しのジャンルで最も多いのは「ミュージシャン・バンド」で全体の10.9%、次いで「国内のアイドル」が10.2%、「俳優・女優・モデル・タレント」が8.8%と続きます。また、推し活にかける平均支出は「国内のアイドル」との関わりが最も高く、47,832円となり、ライブやCD・DVDの購入支出が影響していると考えられます。
年代別の推しの変遷
年代別に見ると、男性は「YouTuber/Vtuber」から「アニメ」、「ミュージシャン・バンド」、「スポーツ選手」と変わっていく傾向があり、女性も「国内のアイドル」から「ミュージシャン・バンド」に移行することがほぼ共通しています。このことは、推しの対象が年代ごとに異なることを示しています。
市場規模の試算
今回の調査結果を基にした推定では、「国内のアイドル」の市場規模は約4,709億円、「ミュージシャン・バンド」は3,548億円、「スポーツ選手」は1,565億円という結果が出ています。このように、推し活が経済的にも重要な役割を果たしていることが確認されました。
物価高の影響
2021年後半から続く物価の高騰にもかかわらず、54%の人が「推し活全般には全く影響を受けない」と応じており、特に高齢層の回答が顕著でした。60代の73%、70代の66.3%が影響を感じていません。このことから、推し活が生活の一部としての地位を確立していることが伺えます。
推し活の役割
自由回答では、「推しに会うために日々の健康を整える」、「生活の中に楽しみを持つ」など、推しが日常生活において大切な要素であることが多くの回答者から寄せられました。また、具体的な推しの名前としては、男性では「HIKAKIN」や「大谷翔平」、女性では「Snow Man」や「BTS」に言及されており、名の知れたアイドルやアーティストが支えとなっています。
今回は、インテージが行った調査を基に「推し活」が国民の心にどれほど根付いているか、また、物価高にどう対応しているのかを探りました。今後も注目すべきエンターテイメントや人気ジャンルについての情報が待たれます。