第一フロンティア生命保険、銀行窓販の新たな挑戦
第一フロンティア生命保険株式会社は、保険業界のデジタル化を加速する重要なステップを踏み出しました。株式会社池田泉州銀行、株式会社NTTデータ、T&Dフィナンシャル生命保険株式会社との連携により、銀行窓口での保険販売時に必要な「契約締結前交付書面(契約概要/注意喚起情報)」の電子交付が実現しました。この取り組みは2025年9月8日から池田泉州銀行で導入され、他の金融機関にも展開される予定です。
背景にある課題と解決策
前回の記事でも触れたように、第一フロンティア生命は2016年から銀行窓口での保険申込手続きのペーパーレス化を推進してきました。それにもかかわらず、交付が求められる法定書類の「契約締結前交付書面」は、法律により書面による提供が原則とされ続けてきました。このため、銀行の保険募集担当者にとって書面の準備や管理は大きな負担でした。しかし近年の法改正により、電子交付の枠組みが見直され、業務効率化への期待が高まっています。
新しい保険募集フローの概要
今回の新しい募集フローは、銀行窓口でお客様に保険商品を提案する際、タブレット端末を使用して契約書面を電子的に交付することを可能にします。これにより、保険募集担当者は書類の持ち運びや事前準備にかかる負担を大幅に軽減でき、さらには顧客への提案活動に集中できる環境が整います。電子交付が導入されることで、万が一の書類の交付漏れや差し替え漏れといったリスクの低減も期待されます。
吉田総合研究所の試算では、池田泉州銀行の保険業務において、業務効率が年間約3,900時間削減される見込みです。これにより、銀行は顧客により迅速で高品質なサービスを提供できるようになります。
顧客にとってのメリット
顧客にとっての利点も大きいです。これまで紙で交付されていた契約書面はスマートフォンなどのデバイスからいつでもアクセスできるようになり、書類紛失のリスクや保管の手間が軽減されます。顧客は必要な情報を簡単に確認できるため、安心感も生まれるでしょう。
今後の展開に向けて
この新たな取り組みは、第一フロンティア生命が目指す保険募集手続きのデジタル化の重要なステップと位置づけられています。今後も株式会社NTTデータおよび他の保険会社と連携し、さらなる展開を進めていく予定です。顧客が自分のライフスタイルに応じた手続きを選択できるよう、より便利なサービスの提供を目指します。
革新を進める同社は、顧客一人一人のニーズに応え続け、信頼されるパートナーであり続けることを確信しています。これからも彼らの走り続ける姿勢に注目していきたいと思います。