約8割が暗号資産のセキュリティに不安、被害経験者も増加中

暗号資産取引のセキュリティにおける現状

合同会社WOZが行った調査によると、暗号資産を保有したり取引したりしている人の約8割が、そのセキュリティに不安を感じています。この不安意識は、ハッキングや詐欺、盗難といったリスクに起因していると考えられます。特に、ハッキングや不正アクセスといったセキュリティ面の問題は無視できず、多くの人が心配している現状が明らかになりました。

調査の目的と概要

WOZmediaが2025年8月29日から9月1日まで実施した調査は、暗号資産取引におけるセキュリティの実態を探ることを目的としていました。調査には1033名が参加し、彼らの暗号資産取引に対する意識や実際の経験が分析されました。

不安感を抱える人々

調査の結果、暗号資産を保有することに不安を感じる人は、全体の約8割に上りました。「とてもある」と回答した人が31.4%、また「ややある」とした人が47.2%に達し、ほとんどの参加者が何らかの不安を抱えているということが示されます。これには、価格の変動性や、法律や規制の不透明さ、取引所の信頼性に対する懸念も含まれています。

どのような理由で不安を感じているかを尋ねたところ、最も多かったのは「価格変動が激しいため」で、これが58.7%の人に上りました。また、55.8%の人が「ハッキングや不正アクセスのリスク」を懸念、33.9%が「法律や規制の不透明さ」に不安を感じているという結果が得られました。

セキュリティ上の被害

さらに、セキュリティに関する不安の中で、実際に被害に遭った経験がある人も多く、約3割が「セキュリティの問題による被害を受けたことがある」とのことです。具体的には、不正ログインや保有資産の減少、ウォレットのハッキングなど、危険な事例が多く挙がりました。これに対する不安感は、暗号資産取引の現実を物語っています。

実際の被害内容の一部には、「不正にログインされた」との報告や、「使用していなかったウォレットから資産が抜かれた」という深刻なケースもあります。

セキュリティ対策の実施状況

調査によれば、約6割の人々が何らかのセキュリティ対策を取っていると回答しています。最も多くの人が実施しているのは「二段階認証」で、59.8%が利用しています。他にも、強固なパスワードの設定（43.3%）、ウイルス対策ソフトの導入（38.4%）といった基本的な対策も行われています。

しかし、約3割の人々はまだ十分な対策を講じていない状態であるため、この問題の解決に向けて一層の努力が必要でしょう。

安全性への満足度と今後の展望

利用している取引所やウォレットの安全性について、8割の参加者が「とても満足している」または「やや満足している」と回答する一方で、満足していないと感じる人も一定数いることがわかりました。

さらに、今後求められるセキュリティ機能としては、二段階認証や生体認証、出金時の本人確認など、より強化されたアクセス管理が期待されています。

まとめ

この調査から、暗号資産取引に関するセキュリティの不安は、現実的な課題であり、多くのユーザーがその危険性を理解していることが示されています。今後は、利用者自身がそのリテラシーを向上させると同時に、取引所やサービス提供者も適切な対策を講じていくことが求められます。金融とWeb技術に精通したWOZは、この領域において新たな価値の創出を目指しています。今後とも『WOZmedia』から得られる情報を通じて、安全な暗号資産取引を実現していきたいと思います。