千葉脳神経外科病院が「ヘルスケアパスポート」を導入し患者サービスを向上
千葉脳神経外科病院に導入された「ヘルスケアパスポート」
千葉県千葉市に位置する千葉脳神経外科病院は、TIS株式会社と東和薬品株式会社と共同で、「ヘルスケアパスポート」の導入を発表しました。このシステムは、医療従事者と患者が健康情報を安全に共有することを目的としたもので、患者に医療履歴を提供し、退院後も連携を意識する手助けとなることが期待されています。
ヘルスケアパスポートとは?
「ヘルスケアパスポート」は、生活者が自らの健康や医療に関する情報を一元管理できるPHR(Personal Health Record)基盤によるサービスです。このシステムを通じて、患者は自身の医療データを家族や医療機関と共有でき、さらにはチーム医療にも参加しやすくなります。
導入の背景
患者が処方薬を理解する上で、従来の薬剤情報提供書では十分な情報が得られないことが多くあります。千葉脳神経外科病院では、2019年から患者自身に過去の医療履歴を知ってもらう取り組みをスタートさせました。紙で提供していた医療履歴は、紛失や保管の難しさ、遠方の家族との情報共有の困難さから限界があったため、「ヘルスケアパスポート」の導入が決まりました。
導入理由と実施方法
医療関係者がクラウド上の同一ファイルにアクセスできるという利便性は、患者や家族にとっても大きなメリットです。PDFファイルをメール送信するのでは、更新の際に再送が必要になるため、クラウドで情報を一元管理できる点が選定理由となりました。実証実験は2024年末にスタートし、まずは退院患者にアプリのインストールを促す形で進められる予定です。
成果と今後の展望
「ヘルスケアパスポート」が導入されることで、薬剤情報提供書の質を高め、患者が得る情報の価値が向上します。また、災害時の情報アクセスの重要性もあげられ、大規模な災害が発生した際にも医療情報にアクセスできる可能性が高まります。
千葉脳神経外科病院のコメント
病院側は、「ヘルスケアパスポート」に期待することとして、患者がチーム医療に積極的に参加し、次のステップへと進む意識の変革を挙げています。今後もこのサービスを通じて、より多くの患者が自らの健康管理に参与できることを見据えています。
まとめ
「ヘルスケアパスポート」の導入により、千葉脳神経外科病院は患者への情報提供の質を向上させ、地域医療との連携強化を図るとともに、持続可能な医療の実現へと寄与します。これにより、患者一人ひとりが自らの医療に主体的に関わることができる未来が期待されています。
会社情報
- 会社名
-
TIS株式会社
- 住所
- 東京都新宿区西新宿8-17-1住友不動産新宿グランドタワー
- 電話番号
-
050-1702-4071