「里山のある町角」とは
静岡県袋井市には、地域の工務店8社、景観デザイナー、建築家、法律専門家が連携して生まれる新しいコミュニティプロジェクト「里山のある町角」があります。このプロジェクトは、豊かな自然環境に囲まれた、住環境と共生する街づくりを目指します。主催は遠州田園住宅協同組合で、2023年6月15日(日)には、その計画発表会が開催されます。
里山に息づく日本の原風景
「里山のある町角」は、大きな里山と豊かな自然が共有地として分譲され、地域の工務店が協力して豊かで特徴ある住環境を提供します。日本各地に残る里山の豊かさは、人間らしさを見出す空間でもあります。このプロジェクトでは、多様な生命と共存する環境の中で、地域住民が創造的で自由な暮らしを実現することを目指しています。
目指すは多様性のあるまちづくり
多くの人がイメージする郊外住宅団地は、均一な地形と商業施設が立ち並ぶ高規格の街並みです。しかし、「里山のある町角」では、住環境の豊かさと多様性を重んじ、歩車分離を取り入れた設計が施されています。これにより、住人は安心して歩道を歩いたり、隣接するコモンスペースで子どもたちが遊んだりできるよう配慮されています。
住宅を社会の資産へ
日本では、住宅価値が築後30年でゼロになるという悩ましい現実があります。「里山のある町角」は、住宅を個人の所有物としてだけでなく、社会全体の資産として位置付ける考えを基にしており、景観やコミュニティの価値を維持していくことが求められています。
地域工務店が担うまちづくり
地域に根ざした工務店が中心となって、このプロジェクトを推進しています。「里山のある町角」では、土地の共有やコモンスペースの価値を見出すことが重要です。しかし、現状の日本の住まいづくりでは、こうした認識は薄く、スペースを足枷扱いすることも多いため、地域社会に密着した工務店こそが取り組むべき重要な役割があります。地域のいたるところに耕作放棄地が広がる中、工務店が豊かな居住環境を創出することで、郊外の発展と共生が実現できるのです。
法律の面でも手を携える
「里山のある町角」を実現するためには、法律的なサポートも欠かせません。景観デザイナーや建築家に加え、弁護士や行政書士と連携し、土地の共有やコモンの価値化を図ります。6月15日の発表会では、法律的な観点からの支援内容も紹介する予定です。
未来に向けた可視化と維持
「里山のある町角」の成功により、その考え方が全国に浸透し、住宅が持つ社会性と価値が認識されることを期待しています。美しい日本の原風景を再生するために、私たちと共に持続可能な都市づくりを行っていきましょう。
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遠州田園住宅協同組合
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