青幻舎創立30周年を祝う！復刊決定の三冊を発表

青幻舎が創立30周年を彩る復刊プロジェクト

株式会社青幻舎は、創立30周年を記念した特別企画として、読者のリクエストに基づき復刊する三冊のタイトルを発表しました。青幻舎は1995年からアート系の出版社として活動を開始し、写真集やビジュアルブックを中心に、文学や評論にもその範囲を広げてきました。1000冊を超えるタイトルを世に送り出した同社ですが、忘れられないほどの人気がある書籍も存在する一方で、品切れ中のものも多く、読者の期待に応えられないことも少なくありませんでした。

30周年記念プロジェクトの背景

2025年10月、青幻舎は30周年を迎えます。この記念すべき節目に、過去に発行された「幻本」を復刊しようとするプロジェクトが始まりました。2024年秋には読者からのリクエストを募り、多数の応募を受けることができました。

その後、リクエストに基づいて復刊希望の高いタイトルの調整を進めましたが、権利問題や印刷資材の経年劣化といった障壁も多く、復刊が困難なタイトルもありました。それらの困難を乗り越え、最終的に復刊が決まった三冊は以下の通りです。

- 畠山直哉『LIME WORKS』（2008年刊）

この作品は木村伊兵衛写真賞を受賞した名作であり、青幻舎からの刊行を経て、約30年にわたり多くの支持を集めています。

- 細江英公『写真家細江英公の世界球体写真二元論』（2006年刊）

この書籍は東京都写真美術館での展覧会に際して刊行され、著名なデザイナーたちとのコラボレーションを通じて細江英公の作品が総覧できる特別な一冊です。

- 佐内正史『生きている』（1997年刊）

この写真集は青幻舎が現代作家の作品集に初めて本格的に取り組んだ記念碑的な作品で、現在まで続く写真集の系譜にも重要な役割を果たしています。

読者の信頼と期待に応えて

青幻舎は、復刊プロジェクトを通じて読者の信頼を実現する重要な機会を得ました。長い間“幻”となっていた書籍に再び触れられる瞬間を、読者が楽しもうとすることができるのは、同社にとっても特別な意味を持っています。この30周年を迎えたこの時期に、過去の名作をもう一度楽しむことができる機会は、さらなるアートの楽しみを広げるものになるでしょう。

過去の名作が再び日の目を浴びることで、新たな読者が誕生し、また異なる視点から作品を楽しむことができるかもしれません。青幻舎の取り組みが、多くの人々の心を響かせるきっかけとなることを願っています。