株式会社Sunda Technology Global、資金調達で新たなステップへ
株式会社Sunda Technology Globalは、アフリカ農村部における水問題の解決を目指し、シードラウンドにおいて5,000万円の資金調達を完了した。この資金は、ハンドポンプ井戸の管理と料金回収を自動化する「SUNDA」の開発に充てられ、アフリカ地域の持続可能な水供給システムの強化を図る。
SUNDAの背景と目的
Sundaは、ウガンダの農村で多くの人々が依存しているハンドポンプ井戸の効率化を目指したスタートアップ企業だ。農村部では、壊れた井戸の修理ができずに不衛生な水を利用せざるを得ない状況が続いている。これは住民コミュニティ内での資金管理の不十分さが一因であり、Sundaはその解決策を考案した。
「SUNDA」システムは、従量課金型のプリペイド料金方式を採用し、利用者が公平に水代を支払える仕組みを提供する。このシステムによって、住民が必要な時に必要な量の水を得られ、井戸の維持管理も自発的に行えるようになることを目指している。
これまでの成果と今後の展望
現時点で、約150の村でSUNDAの機器が設置され、5万人以上の住民が安全な水にアクセスできるようになった。これらの成果は、他の村々からも設置要望が寄せられるなど、プロジェクトの効果が証明された。今後は、10年間で合計35万基のSUNDAをアフリカ全土に設置し、地域コミュニティの自立を促す予定だ。
資金調達にあたっては、ANOBAKA、リタワークス、スカイライトコンサルティングなどからの第三者割当増資で目標金額を達成した。この資金は新たなプロダクトの品質改善や人材獲得、組織体制の強化に使われる。
投資家の声
投資家からは、SUNDAのプロジェクトに対する期待が寄せられている。ANOBAKAの代表は、坪井氏のビジョンと情熱に感銘を受け、プロジェクトの社会貢献だけでなくビジネスとしての成長も注目していると語っている。スカイライトコンサルティングの代表も、地域の経済発展に貢献する可能性を感じており、今後もサポートを続ける意向を示している。
代表取締役CEO坪井彩の思い
坪井彩CEOは、2018年にJICAの海外協力隊としてウガンダに訪問した際、井戸の維持問題に直面した。その経験から、現地のニーズに基づいた「SUNDA」の理念を生み出した。彼女は、「水問題は個別の解決ではなく、地域全体で取り組むべき社会的課題である」との信念を持っている。今後は、日本のモノづくり企業とも連携し、持続可能な製品の量産化を進める計画がある。
まとめ
アフリカ農村部における水問題の解決に向け、その道のりは険しいものになると思われる。しかし、SUNDAの取り組みは、ただの水供給問題の克服にとどまらず、地域活性化や雇用創出の一助となることが期待されている。今後の成果に注目し、さらなる応援を続けていきたい。
SUNDAについて
- - 会社名: 株式会社Sunda Technology Global
- - 代表者: 坪井 彩
- - 事業内容: ウガンダにて、自動井戸水料金回収システム「SUNDA」の製造・販売・サービス提供
- - 所在地: 京都府京都市中京区高宮町219 サニーフォレストビル4階
- - URL: Sunda公式ウェブサイト