古着を新たな資源に変えるプロジェクト、京都の企業が挑むリサイクル革命

株式会社colourloopが、新たなクラウドファンディングプロジェクトを開始しました。これは、繊維廃棄物のリサイクル問題に立ち向かうもので、特に注目されるのは彼らの独自技術「Colour Recycle System」です。日本で毎年約200万トンの古着が廃棄され、その大半は焼却や埋め立てに回されています。この状況を変えるために、色を使った分別リサイクルを可能にするこの技術が生まれました。廃棄される繊維を唯一の素材として再利用するだけでなく、デザイン性も重視するプロジェクトです。具体的には、京都工芸繊維大学と共同で開発された新素材「TEXLAM®︎」を用いて、廃棄繊維からアップサイクルしたベンチを製作します。

TEXLAM®︎の特筆すべき点は、そのデザイン性にあります。この素材は、色の美しさはもちろん、強度や意匠も自在に調整できるため、インテリアとしても魅力的です。このプロジェクトでは、5台のベンチを製作することを目指しており、約3,000枚分の古着が再利用されることになります。

lまた、支援者には完成したベンチのほか、TEXLAM®︎の端材を使用したキーホルダーやフォトフレームなども提供される予定です。プロジェクトの進行状況も随時公開されるため、支援者はその過程を楽しむことができます。

カラーを基にしたリサイクルの新しい形を目指すこの取り組みは、環境問題への意識を高める良い機会ともなっています。代表取締役の内丸もと子氏は、「私たちはこのプロジェクトを通じて、廃棄繊維リサイクルの重要性をもっと多くの人に知ってもらいたい」と期待を寄せています。

さらに、廃棄繊維のリサイクル技術には業界関係者も注目しており、特に株式会社アボードの吉田剛代表は、「色分けによるリサイクルは新しい素材の可能性を広げる」とし、ナカノ株式会社の藤田修司取締役も「強度やデザイン性を兼ね備えた新素材が今後のリサイクルに影響を与える」との期待感を示しています。

このように、株式会社colourloopは古着の事業に多くの期待を寄せ、持続可能な社会の実現に向けて一歩を踏み出しました。クラウドファンディングは2025年4月30日迄行われ、目標資金300万円を募集中です。これまでにないリサイクルの形を提示するこのプロジェクトが、社会に与える影響を楽しみにしたいものです。