広島日産自動車井口店リニューアルの豊かな木の空間

広島日産自動車井口店、木造の新たな魅力

広島の日産自動車井口店が新たに生まれ変わり、木造の魅力を存分に活かした店舗へとリニューアルしました。株式会社岡本銘木店が設計・施工を支援し、木材を使った持続可能な空間を実現させたのです。

計画の背景とプロジェクトの流れ

岡本銘木店は友菱様が設計した意匠に基づいて、店舗棟の木造建替えにおいて構造検討やプレカット加工を行いました。新しい店舗棟の間口は4.2m、奥行き6.9mの事務スペースと5.6m、奥行き9.2mの商談エリアが設けられています。

一方で、同じ敷地内に自動車整備工場も存在しますが、こちらは鉄骨を用いることが決まりました。その理由は、自動車整備の特性上、木造では対応できない部分があったからです。この選択により、建築コストの見直しや工期短縮を図ることが可能となりました。

無柱空間の実現

リニューアルのポイントは、自由度の高い無柱の空間設計です。一般的な木構造では6m以上の無柱空間を持つのが難しい中、岡本銘木店はTJＩジョイストを採用しました。この木製I型ビームは、軽量でありながらも高い強度を持ち、大空間を支えることが可能です。これにより、910mmピッチと303mmピッチでの配置が実現し、広々とした空間を生み出しました。

環境への配慮と利便性

岡本銘木店は、木造建築による環境保護の必要性を強く訴えています。木材を使用することで、建設時に発生する二酸化炭素を削減でき、さらに冷暖房の負荷を軽減することで、長期的なエネルギー消費の削減にもつながります。このアプローチは、地球温暖化対策への貢献としても注目されています。

施主の声

株式会社友菱様からは「建物の規模に対して木造がちょうど良く、基礎工事が簡素化できたことでコストを抑えられた」「無柱空間によってディスプレイの自由度が向上し、お客様からも好評を得ている」といったコメントが寄せられています。このようなフィードバックは、今後の木造建築の可能性を広げるものといえるでしょう。