新製材工場の竣工
2025-05-09 10:03:16

ナイス株式会社が新たな製材工場を竣工、持続可能な資源利用を推進

ナイス株式会社が新たな製材工場の竣工を発表し、地域の森林資源の循環利用を推進する姿勢を示しました。この新工場は、徳島県小松島市に位置する連結子会社、ウッドファースト株式会社の敷地に建設され、2023年4月24日に竣工式が行われました。この新たに完成した製材工場は、構造用集成材の原材料となる板材(ラミナ)を製造するための設備を整えており、製材棟と加工棟の2つの棟が存在します。特に注目すべきは、製材棟に配置された自動製材設備で、最大径60㎝の原木を扱うことができる点です。これは、森林資源の有効活用が迫られる現代において、特に重要な機能を果たします。

この工場では全自動のループ機能を持つツインバンドソーが装備されており、無人で効率的な板材生産が行われているため、全国的にも非常に高い設備レベルを誇ります。この設備の導入によって、従来の製材方法に比べて飛躍的に生産性が向上し、環境への影響を最小限に抑えた製品作りが可能になります。

さらに、この新工場の設立は、同社が大倉工業株式会社と調印した協定に基づくものであり、製造されたラミナは大倉工業へ供給されることとなっています。大倉工業では新たに建設される集成材工場で、横架材を中心とした構造用集成材を製造し、大倉工業とナイス株式会社が連携することで、集成材の供給体制の強化を図ります。これにより、地域の木材産業の活性化や持続可能な資源の活用が進むことが期待されます。

国内の木造住宅市場では、国産材使用の割合は56%を超えていますが、特に横架材の国産材割合は9.5%と著しく低く、改善が求められる状況です。ナイス株式会社は、国産構造用集成材の提供を強化することにより、地域の木材利用のさらなる推進に努めていく計画です。これにより、地域経済の振興にも貢献できることを目指しています。

加えて、工場の屋根には自家消費型の太陽光発電システムが設置される予定であり、これによって環境負荷の軽減も図られます。今後、新工場が環境に配慮した製材を行うことで、サステナブルな木材利用が進むことが期待されています。

竣工式には関係者42名が出席し、新たなスタートを祝いました。この新たな製材工場の完成は、地域の人々や木材業界にとって大きな出来事であり、今後の展開が注目されます。ナイス株式会社は、地域材を用いた持続可能な建材の供給を通じて、より良い未来への貢献を目指しています。製材業界全体への影響も視野に入れながら、中長期的な戦略を見据えた事業展開が期待されると言えるでしょう。


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会社情報

会社名
ナイス株式会社
住所
神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央4-33-1ナイスビル
電話番号
045-521-6111

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