IP InfusionとAfriboneの戦略的提携
IP Infusionが、アフリカのマリ共和国に本社を置く大手ISPアフリボーンに対し、オープンネットワークオペレーティングシステム(OS)であるOcNOSを採用することが決定されました。この提携は、アフリボーンが急成長する顧客基盤に応えるための重要な施策となります。
アフリボーンは、1999年に設立されて以来、国内外の NGO や大使館、UN機関などを顧客としてサービスを提供してきました。特に、2020年には無線ローカルループネットワークが国内のベストISPに選ばれ、その信頼性が証明されています。今回のOcNOSの導入は、同社が持つ固定無線およびファイバーサービスの質を更に向上させ、データセンターとの接続性を高めることに寄与します。
OcNOSの導入背景
アフリボーンがOcNOSを採用した背景には、古くなったCisco Systemsのネットワーク機器を更新する必要がありました。これにより、競争力のあるキャリアグレードの技術を必要としていました。OcNOSは、データセンタースイッチング、MPLS、セルサイトルーター等、様々なネットワークアプリケーションに対応する柔軟なソリューションを提供します。また、このシステムは、UfiSpaceやEdgecore Networksのオープンネットワークハードウェアとの互換性があるため、選択肢が増えるという利点もあります。
アフリボーンの最高経営責任者、エリック・ステヴァンス氏は、「初期評価に基づいて、OcNOSは他のソリューションに比べて非常に柔軟性が高い。さらに、コストにおいても優れたパフォーマンスを発揮している」と述べています。過去6年間にわたり、アフリボーンはIP Infusionのディスアグリゲーション型ネットワークを利用しており、OcNOSの導入が長期的なコスト削減に結びつくことを期待しています。
市場での重要性
IP InfusionのCEO、緒方淳氏は、マリなどの新興市場が企業成長において極めて重要であることを強調しています。この地域特有の要求には、インテリジェントなネットワークソフトウェアが最適なソリューションを提供します。アフリボーンがOcNOSを継続して採用し、利用範囲を拡大していることは、オープンネットワークがトレンドではなく、今後も市場で拡大していくことを示しています。
IP Infusionの特徴
IP Infusionは、キャリアやサービスプロバイダー向けのオープンネットワークソフトウェアの世界的なプロバイダーであり、その成果は数千件に及びます。OcNOSを使うことにより、通信事業者はネットワークをディスアグリゲーションし、イノベーションの加速や運用効率の向上を実現できます。また、ネットワークOEMにとっても、ネットワークデバイスの機能を分離することで、迅速な市場投入と高品質なサービスを提供することが可能になります。
IP Infusionは、米国カリフォルニア州に本社を置き、株式会社ACCESSの完全子会社として独立して運営されています。これにより、アメリカ国内外での国際的な市場展開が可能となっています。
最後に
この提携は、業界内でのイノベーションを促進し、アフリボーンを始めとしたISPの競争力を高める重要なステップです。今後の展開が期待されます。