特別展「九谷赤絵の極致」開催のご案内
滋賀県に位置する滋賀県立陶芸の森にて、特別展「九谷赤絵の極致 宮本屋窯と飯田屋八郎右衛門の世界」が2025年10月11日(土)から12月14日(日)まで開催されます。この展覧会では、九谷焼の中でも特に美しい赤絵焼物が集められ、過去に一堂に展示されることが少なかった貴重な作品を見ることができます。
九谷赤絵とは
九谷赤絵は、九谷焼のスタイルの一つで、赤と金を基調とした精緻な模様が特徴の華麗な陶器です。その起源は、石川県加賀市に1860年に開窯された「再興九谷」から始まり、特に宮本屋窯(1832~1859年)によってその技術が大成されました。
宮本屋窯の魅力
特に宮本屋窯の赤絵は、黒みがかった赤(通称・血赤)で描かれる詳細な文様と金彩が施された作品が多く見られ、その多彩な色使いと細密描写には見る者を圧倒する魅力があります。特に主画工である飯田屋八郎右衛門(1801~1848)はその名作を数多く残しており、九谷赤絵の代表的な存在として知られています。彼の作品は、その完成に多くの時間がかかることから、現存数が非常に限られています。
展覧会の見どころ
本展では、以下のような作品が展示される予定です。
- - 宮本屋窯の代表作である「捻花瓔珞文南山玄霧図独楽形鉢」(江戸時代後期)
- - 赤絵細描の極致とされる文様の数々
また、各章に分かれて展示されるため、九谷赤絵の歴史や技術の変遷、宮本屋窯の特色をより深く理解することができる内容となっています。
イベントや関連行事
この期間中には、以下のようなイベントが行われる予定です。
1.
体験講座:「赤絵で吉祥豆皿に絵付けをしよう」 – 講師は九谷焼伝統工芸士の福島武山氏。2025年11月22日(土)に開催。
2.
絵付け実演見学 – 先着順で見ることができる無料イベント、同日に実施。
3.
ギャラリートーク – 作家の解説を聞きながら作品を鑑賞できるイベント。各日ともに開催されます。
4.
関連企画展 – 京都市立芸術大学との連携による展覧会も同時に開催され、陶芸の深化を探求する絶好の機会となります。
訪れる人々には、九谷赤絵の魅力に触れる貴重な体験と、芸術文化の深い理解を提供します。この特別展は、日本の陶芸の歴史や職人技の偉大さを感じるための素晴らしいチャンスです。是非、滋賀県立陶芸の森へ足を運んでみてください。