画期的な漏水検知システムの誕生
日本の企業、株式会社テクサーと藤倉コンポジットが手を組み、革新的な漏水検知システムを共同開発しました。この評価キットは、「電源レス漏水検知センサー」と「太陽光発電を用いたL5G Gateway」から成り、いずれも最新技術を駆使しています。これにより、通信コストを心配することなく170か国以上で利用可能という、グローバルなIoTシステムが実現しました。
開発背景
最近のビル及び施設管理においては、脱炭素化やスマート管理が求められています。そこで、新たな課題として浮上したのが電源や通信のコスト。藤倉コンポジットは、自己発電することで電源が不要な液体検知センサーを開発。一方、テクサーは、完全自立型のL5G BLE Gatewayを提供しました。この2つを統合したことにより、電源配線や通信契約が不要な次世代型監視システムが誕生したのです。
製品の特長
1.
電源レス運用: 本システムのセンサーは、水に触れると自ら発電し、BLE信号を送信します。また、L5G Gatewayは太陽光発電によるもので、外部電源が全く必要ありません。
2.
広範囲な通信能力: 1NCE通信プラットフォームを採用しており、CAT-M1/LTE-Mネットワークを使うことで、170か国以上での使用が可能です。また、初期購入のみで運用できるワンタイムコストモデルを採用しています。
3.
高感度検知機能: マグネシウム空気電池を応用し、わずか数滴の水でも発電・通信が行えます。漏水や結露、異常水位を迅速に検知することができます。
4.
BUILDICSとの連携: センサーデータはBUILDICSプラットフォーム上で統合され、漏水や電力量を一元的に可視化します。
5.
サステナブル設計: 電池交換や配線工事が不要で、コストとCO2の排出を大幅に削減します。
展示会での発表
2025年12月には、東京ビッグサイトで開催される「スマートビルディングEXPO 2025」にて本製品が初披露されます。展示会では、実機デモが行われるほか、各種センサーとの組み合わせやスマートビルの導入事例なども紹介される予定です。
今後の展望
両社は、今回の評価キットの発表を契機に、スマートビルだけでなく、防災DXやスマート農業など、多岐にわたる電源レスIoTの応用を目指していきます。「電源レス」「月額ゼロ」「グローバル通信」をキーワードに、持続可能なIoTインフラの構築を加速させる考えです。
会社情報
株式会社テクサー
- - 所在地: 東京都多摩市鶴牧1-1-14コージィーコート2F
- - 資本金: 2億9,763万円
- - 事業内容: 展示会DXシステムの開発・販売など
- - URL: テクサー公式
藤倉コンポジット株式会社
- - 所在地: 東京都品川区西五反田8-4-13 五反田JPビル4F
- - 資本金: 38億429万円
- - 事業内容: 工業用ゴム部品や空圧制御機器等の製造・販売
- - URL: 藤倉コンポジット公式