元映画館の再生
2019-09-24 12:00:48
元映画館のリニューアルが表現する新たな物語とは
元映画館の再生と新たな物語の創出
東京都日暮里に位置する元映画館「日暮里金美館」は、長い間その静かな時を重ねてきました。1922年に創業し、かつては東京の名だたる映画館チェーンの一部として賑わっていましたが、1991年に幕を閉じてからは、28年もの間使われないままとなっていました。結局、その看板に記された名前を知る人も少なくなりました。しかし、その静寂の中で、私たちは新たな可能性を見出しました。
『元映画館』というプロジェクトは、ただの再開発ではありません。この場所の歴史と価値を再評価し、それに基づいて新しい物語を作ることを目指しています。「元は何だったのか?」という問いかけは、私たちに多くの想像力を与え、その場所が持つ過去や背景に思いを馳せる機会を提供します。このプロジェクトが手がけるのは、何も新しいものだけではありません。むしろ、終わった場所に新たな意味を持たせることで、再び息を吹き込む取り組みです。
元映画館の新しいスペースの魅力
このプロジェクトでは、かつての映画館の空間を再利用しながら、様々な新しい可能性を模索しています。具体的には、元客席を利用したレンタルホールが設けられています。以前は映画を観るための場所であったその空間は、今では誰でも自由に使えるイベントスペースとなるのです。これにより、様々なジャンルのアート展示やワークショップ、さらにはコミュニティ活動にまで幅広く対応可能です。
さらに、元映写室は特別なコミュニティラウンジとしての顔も持っています。以前は映画の上映を行うための部屋であったこのスペースは、VIPルームとして使用され、訪れる皆さんが映画を観る間、リラックスできる場所として生まれ変わりました。
また、映画館の片隅には「銀幕」カフェ&バーも登場します。この場所では、映画を楽しみながら特別なドリンクを味わえる社交の場が提供される予定です。特に、イベントとコラボレーションすることによって新しい体験を提案し、元映画館の新たな利用法を探っていきます。
地域の記憶の再生と新しい価値の創造
このプロジェクトが挑戦するのは、ただ過去の名残を消さないことだけではありません。「元映画館」というアイデンティティを新たに築き上げることで、地域の歴史的資源を活用し、現代の人々が新しい体験を得る手助けをするのです。私たちは、場所に宿る想いを尊重し、それをいかに再生させるかを考えています。
「元は___だった」という事実は、その場所自体に新たな価値を付与します。その結果、人々はその場所を再発見し、自らの想いを重ねたり思い出を語ったりするきっかけを生むことができるでしょう。私たちは、このような意味を持った新たな社会的空間を提供することを目指しています。
未来へ向けての展望
私たちデリシャスカンパニーは、今後もこの「元映画館」のような忘れ去られた場所を数多く再生し、更なる活動を展開していく予定です。元旅館や元交番など、さまざまな場所において新しい物語を綴り直し、その地域での活動を促進します。これは、地域に眠っている潜在的な価値を引き出し、新たな交流の場を生み出すことにつながります。このプロジェクトは、単なるリニューアルの枠を超え、コミュニティの未来を見据えた取り組みであると言えるでしょう。
今後、「元映画館」がどのように使われ、人々によってどのような新しい物語が生まれていくのか、私たち自身も楽しみにしています。
会社情報
- 会社名
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株式会社デリシャスカンパニー
- 住所
- 東京都荒川区東日暮里 4-32-2秋山ビル2F
- 電話番号
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