トランスコスモスとAI insideが提供する新しいAI-OCRソリューション
日本の企業、トランスコスモスとAI insideが提携し、非定型帳票に対応するデータ処理の効率化を進める新しいAI-OCRソリューションを発表しました。このソリューションは、特に多様な帳票の形式や内容に柔軟に対応できるよう設計されています。近年、企業のバックオフィス業務のDX(デジタルトランスフォーメーション)が急速に進んでいますが、帳票処理に関してはその複雑さが課題となっており、この共同開発により新たな道が開かれました。
なぜAI-OCRが必要なのか?
帳票の自動化や効率化は、特に手書きや複雑なレイアウトを含む非定型帳票に関しては難易度が高く、多くの企業が悩みを抱えています。従来の方法では、定型的な処理には対応できても、さまざまな形式の帳票に対応するのは非常に困難でした。そこで、トランスコスモスとAI insideは、それぞれの強みを活かし合うことで、これらの課題を解決するソリューションを共に開発しました。
トランスコスモスのアプローチ
トランスコスモスは、その専門的な業務知見とアノテーション技術を活用して、帳票専用のモデルを学習させるプロセスを構築しました。この独自のアプローチにより、定型、非定型、手書き、および複雑なレイアウトの帳票に対応可能となっています。AI insideの「AnyData」を利用することで、AIが各帳票ごとに個別に学習し、データ処理の精度を向上させています。
AI insideのイノベーション
AI insideは、日本語ドキュメント処理に特化した大規模言語モデル「PolySphere」を活用し、全文OCRによって帳票内のすべての文字情報を読み取ります。この技術により、人手に依存していた複雑な帳票処理を自動化し、業務の精度と効率を大幅に向上させます。さらに、要件に応じたデータ抽出を生成AIが行うことで、必要な項目を高精度にデータ化することが可能です。
業務プロセス全体の最適化へ
この新しいAI-OCRソリューションは、帳票の特性や難易度に応じて2つのソリューションを使い分けることで、非定型帳票のデータ化を効率的に進めます。安定したデータ処理の実現だけでなく、既存プロセスの効率化を図り、業務プロセス全体の見直しも行います。また、「AI inside Cube」により、外部サーバに依存せずに高度なセキュリティ環境を確保し、機密情報の処理においても安全性を保障します。
幅広い業界への適用
非定型帳票には、手書きの伝票や契約書、診療記録、発注書、作業報告書などが含まれ、それぞれ異なるフォーマットや内容を持ちます。この新しいソリューションは、医療、金融、製造業、流通、小売、公共機関など、幅広い業界で活用が期待されています。
未来に向けた取り組み
トランスコスモスとAI insideは、今後も相互の知見を融合し、新たなサービスの開発を進めていきます。この共同作業を通じて、お客様企業の事業変革を支援し、デジタル化のさらなる促進を目指します。
販促や業務効率化の最前線で活躍するこの新しいAI-OCRソリューションは、まさにデジタルトランスフォーメーションの新たな一歩となるでしょう。競争が激化する現代のビジネス環境において、企業が持続可能な成長を続けるためには、このような技術革新が不可欠です。私たちも今後の進展から目が離せません。