新たな水害対策！透水性コンクリートDotconがグッドデザイン賞受賞

水害対策の新たな切り札、Dotconとは

近年、台風や豪雨による水害が頻発している中で、効果的な水害対策が求められています。そんな中、透水性コンクリート「Dotcon」が注目されています。この製品は、コンクリート下に設けた通水路を利用し、雨水を効果的に地下へ浸透させる構造を持っています。

Dotconの基礎知識

『Dotcon』（ドットコン）は、特別に設計された透水性コンクリート打設専用シートです。急勾配の坂道などに使用される滑り止めコンクリートとしても知られるこの製品は、表面に均等に空いた穴が特徴です。これにより、雨水が基盤に浸透し、強降雨時にも雨水を効率的に地下に貯留できるシステムが構築されています。この革新的な設計により、従来のインフラが弱い地域でも、水害のリスクを低減することが期待されています。

つい最近、Dotconは「2023年度グッドデザイン賞」を受賞しました。この受賞は、単なるデザインにとどまらず、実際の水害軽減に寄与する点が高く評価された結果です。審査委員からは、既存インフラと組み合わせて水を地面に返す仕組みが依存できるという前向きな評価が寄せられました。

製品の開発背景

Dotconの開発の背景には、2019年に発生した台風19号による広範囲な浸水被害があります。水害からの復興作業を手掛けていた小澤総業株式会社が、その際の経験から「コンクリートやアスファルトで地表が覆われていることが水害の一因」という問題意識を持ちました。様々な利便性を享受しつつ、同時に水害を防ぐ手立てとして、「透水性コンクリート打設専用シート」を開発することに挑戦したのです。