はじめに
近年、企業の持続的成長やデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進において、従業員の自発的なスキル習得がますます重要視されています。株式会社Schooが実施した調査によると、従業員の約8割が「学びたい」と回答しました。しかし、実際には多くの企業が抱える課題として、業務時間内での学習を許可していても、従業員がそれを実行できない状況が見受けられます。特に、周囲の目を気にしてしまうために、自発的な学びへの意欲が削がれていると考えられます。
調査背景
今回の調査は、自発的かつ継続的な学習を促すための要因や人事評価との関係に焦点を当てました。対象は、従業員数が1,000名以上の企業に勤務し、eラーニングや研修に関わる人事担当者及び従業員です。この調査を通じて、企業がどのように学習行動を位置づけ、評価しているかを理解することが目的でした。
調査結果
学習継続率の違い
調査の結果、約8割の企業が業務時間内の自発的な学習を認めているものの、実際の学習継続率はその制度の明文化されているかどうかによって大きく変動することが明らかになりました。明示された制度が存在する企業の従業員は、継続的な学びに2倍以上の差が見られる一方、慣習でのみ認められている企業の従業員は行動に移せないケースが目立ちました。これは、制度として明文化されることで従業員が安心して学ぶことができる環境が整うからです。
目標設定における学習の位置
次に、約70%以上の企業が目標設定に学習行動を組み込んでいると答えたものの、企業が今後強化したい評価項目はスキルや成果に偏っており、自発的な学習行動は低評価となっています。これは企業が最終的に「結果」を重視する文化を持っているからであり、学習行動そのものが無視されがちであることを示しています。
評価に求めるもの
さらに従業員からの回答では、学習行動が目標に組み込まれるのであれば学びを続けたいという願望が約8割と好意的でしたが、評価を求めるのではなく、会社公認で堂々と学べる環境を求めていることが見受けられました。つまり、周囲の目を気にせず自発的に学ぶことができる環境作りが、実際には従業員のモチベーションを高める鍵だということが明らかになりました。
調査のまとめ
この調査を通じて、企業が期待する自発的な学習と従業員が実際に置かれている環境との間に大きなギャップが存在することが浮き彫りになりました。業務時間内に学習が認められているとされながら、実行には心理的障壁が存在するため、制度の明文化が重要であることが再確認されました。
また、目標設定においても企業側が重視しているのは成果やスキルであり、自発的な成長行動は二の次となっている現状が見受けられます。これをうまく解消するためには、企業が学びを業務の一部として捉え、評価の観点を見直すことが急務です。
Schooの取り組み
株式会社Schooは、法人向けに「Schoo for Business」というオンライン研修プラットフォームを提供し、業務に直結した実践的なコンテンツを通じて学びを支援しています。約9,000本以上の動画を用意し、学習の可視化なども行っており、従業員が自発的に学べる環境の提供を目指しています。企業の持続的な成長のためには、学びを個人のモチベーションに委ねるだけでなく、制度的な支援が最も効果的であると考えています。
私たちは、より多くの企業が自発的な学習を促進し、従業員が自由に学べる環境を整えることが、組織全体の成長に寄与すると信じています。今後も、学びを通じた社会変革に貢献し、多くの人々に学ぶ楽しさを伝えていきたいと思います。