新たな近赤外線対策塗料「TBL-1201/JBL-1202」の登場
三重県名張市に位置するオキツモ株式会社は、2025年7月30日に新しい塗料「TBL-1201」と「TBL-1202」を発売することを発表しました。これらの製品は、機能性低反射シリーズ「T-BLACK」に属し、特にセンサーの精度を向上させるために設計された塗料です。近年、自動運転や製造業の自動化が進展する中、センサー技術の向上が求められていますが、そこでオキツモが新たに開発したこの塗料が重要な役割を果たすことでしょう。
開発の背景と目的
オキツモは、温水器や暖房機などの塗料開発で培った赤外線管理技術と、プロジェクターやヘッドライト向け塗料から得た光管理技術を組み合わせることで、幅広い波長領域において低反射を実現しました。これにより、センサー周辺の多重反射を抑える効果を持つ塗料を生み出しました。特に「TBL-1201」と「TBL-1202」は、センサーへの塗装によって近赤外線ノイズを抑え、精度を向上させることができます。
TBL-1201とTBL-1202の特長
この塗料の最大の特長は、狭いスペースで発生しやすい多重反射を抑制できる点です。また、黒アルマイト処理と同等のコストでノイズを抑えることができ、測定精度や反応速度も向上します。さらに、部品の形状やサイズに関わらず、部分的な低反射処理も可能なため、設計の柔軟性が増します。これにより、ユーザーはさまざまなセンサーをより効果的に運用できるようになります。
社会への貢献
TBL-1201とTBL-1202は、特に自動運転技術への応用が期待されています。これにより、自動車や農業機械、ドローンなどのセンサー精度が向上し、周囲の状況を正確に把握できるようになります。この技術の進展は、自動運転化を加速し、交通安全の向上にも寄与します。また、製造現場でもこの塗料が使用されることで、自動化が進むだけでなく、生産性や品質の向上が期待されます。
加えて、交通監視システムにもこの技術が利用され、道路上や駐車場に設置されたセンサーがより正確なデータを収集することに貢献します。これにより、渋滞の緩和や安全な交通支援が実現される可能性があります。
商品情報
- - 商品名: 機能性低反射シリーズT-BLACK TBL-1201/TBL-1202
- - 特長: 近赤外線ノイズ対策に最適な塗料
- - 反射率:
- 車載用グレード TBL-1201: 2.6%(900nm)、3.4%(1,500nm)
- 産業用グレード TBL-1202: 3.9%(900nm)、4.7%(1,500nm)
- - 対応素材: 金属、樹脂など
- - 発売日: 2025年7月30日
オキツモが市場に投入するこの新製品は、センサー技術や自動運転の未来に革新をもたらすことでしょう。
会社概要
オキツモ株式会社は1945年に設立され、耐熱塗料や機能性コーティング剤などを製造・販売しています。さらなる技術革新を目指し、新たな挑戦を続けています。興味がある方はぜひ、オキツモの公式ウェブサイトをチェックしてみてください。