エネルギー業界を支える新たな地球観測データの活用に向けた提携
三井物産株式会社とその傘下である三井物産モスクワ有限会社の協力により、アクセルスペースとロシアのGazprom Space Systems(GSS)との新たな提携が実現しました。この提携は、エネルギー産業において地球観測データを活用した様々なソリューションを提供することを目的としています。
アクセルスペースは、超小型衛星GRUSを利用した高頻度地球観測プラットフォーム「AxelGlobe」の開発に力を入れており、GRUS初号機は2018年12月に打ち上げられました。以降、2019年5月からは衛星画像データの提供が開始されています。AxelGlobeでは、農業、都市開発、土地管理など多様な分野で地球観測データの利用が進められています。特に印象的なのは、追加で打ち上げられる予定の4機のGRUSにより、撮影頻度が著しく向上し、特定の地点については約2~3日に1回の観測が可能になる点です。これにより、リアルタイムでの環境モニタリングが実現することが見込まれています。
一方、Gazprom Space Systemsは、ロシアのGazprom社関連の企業として、通信情報や地理情報を創出・活用する宇宙活動を主導しています。GSSは、「SMOTR」という地球観測システムを整備しており、新規ガス田の発見、輸送インフラの管理、さらには環境モニタリングを目的としております。このシステムの導入により、エネルギー業界における新たな知見を得ることが期待されています。
この提携により、エネルギー産業が直面する様々な課題に対処するための具体的なデータドリブンなソリューションの提供が進むことが期待されます。また、地球観測データを活用することで、環境への影響を最小限に抑えた持続可能なエネルギー開発が可能になります。
アクセルスペースの代表取締役、 中村友哉氏は、今回の提携について次のように述べています。「地球観測データの力を借りることで、エネルギー業界の持続可能性を高める新たなソリューションを共に模索していきたい」とのことです。また、GSSのCEO、Dmitry N. Sevastiyanov氏も「この提携は、地球観測データの新しい活用方法を見出す重要なステップであり、私たちのリソースを最大限に活用していきたい」と述べています。
このように、三井物産の協力を得た二社の提携は、エネルギー業界が求める高度な情報を迅速かつ効率的に提供するための新たな道を切り開くでしょう。
会社情報
- 会社名
-
株式会社アクセルスペース
- 住所
- 東京都中央区日本橋本町三丁目3番3号Clipニホンバシビル
- 電話番号
-
03-6262-6105