アンリツ、北米市場に向けたeMobility評価ソリューションの展開を発表

アンリツ、北米市場への注目を集めるeMobilityソリューション

アンリツ株式会社は、eMobility向けの評価ソリューションとして新たに充放電・バッテリエミュレーションテストシステム「RZ-X2-100K-HG」と、Power HIL（Power Hardware-in-the-Loop）ソリューションの導入を発表しました。この取り組みは、北米市場での展開を開始する重要な一歩となります。アンリツはこれらのソリューションを2026年1月6日から9日まで、米国ラスベガスで行われる世界最大級のテクノロジー展示会「CES 2026」において展示する予定です。

RZ-X2-100K-HGの特徴

「RZ-X2-100K-HG」は、アンリツグループの高砂製作所が開発した、充放電機能とバッテリエミュレーション機能を兼ね備えたテストシステムです。高電圧および大電流に対応しており、主に車載バッテリーやパワートレインデバイスの性能、耐久性、安全性に関する試験に使用されます。日本では自動車産業だけでなく、建機や農機、二輪車の電動化に取り組む企業にも採用されており、これを北米仕様に適合させたモデルとして、2026年2月から販売開始が予定されています。

Power HILの革新

Power HILは、HIL技術に実電力供給機能を加えたものです。これは、現実に近い条件下で仮想の車両環境を構築し、EVの走行試験やさまざまな充電規格に対応した試験を行うものです。この技術により、高精度かつ効率的にバッテリーの性能、安全性、充電互換性などを評価することが可能となります。

CES 2026では、アンリツは「RZ-X2-100K-HG」とdSPACE社のHILシミュレータを組み合わせたPower HILをコンセプト展示します。また、DEWETRON社のPower Analyzerを使用した三相モーターの電力測定デモンストレーションも行います。DEWETRON社の高精度な測定技術を実際に体感できる機会となります。今後は、Power HILにDEWETRON社の測定器を組み合わせることで、温度や振動、映像などのデータも同期的に取得することができ、さらなる信頼性の高い評価が期待されます。

持続可能なモビリティ社会の実現へ

アンリツは、計測技術と電力制御評価技術の融合による、独自のソリューションを通じて持続可能なモビリティ社会の実現に向けて貢献していきます。CES 2026は、企業やスタートアップが次世代の革新技術を発表する国際的なイベントであり、アンリツの取り組みもその一環として注目されています。

CES 2026について

CES（Consumer Electronics Show）は毎年米国ネバダ州ラスベガスで開催される、最大規模のテクノロジー展示会です。最新の電子機器、モビリティ、エネルギー関連の技術が世界中から集結し、業界のトレンドを発信する場として知られています。CES 2026に参加するアンリツは、自社の革新的なソリューションをアピールし、北米市場でのシェア拡大を狙います。

今回の取り組みは、ただの製品展開にとどまらず、持続可能な開発目標を達成するための重要なステップでもあるのです。

さらなる情報や製品に関する問い合わせについては、アンリツ環境計測カンパニーの公式ウェブサイトをご覧ください。