LIMEXを使用した配管保温外装材の革新
近年、持続可能な素材の開発が注目されています。そんな中、株式会社新東通信と新菱冷熱工業株式会社が共同でLIMEXを用いた配管の保温外装シートを開発しました。この新しい外装材は、従来のアルミクラフト紙を代替するための革新的な選択肢として、業界に新風を吹き込むでしょう。
LIMEXとは?
LIMEXは、株式会社TBMによって開発された新素材で、主成分に炭酸カルシウムを使用しています。これはプラスチックや紙の代替として位置づけられています。加えて、LIMEXを用いることで、プラスチックに必要な石油由来の成分の使用を抑えたり、紙の製造に伴う水や森林資源の消費を削減することが可能です。現在、すでに10,000以上の企業や自治体がLIMEXを導入しており、国内外で高い評価を受けています。
保温外装材の特性
新たに開発されたLIMEX配管保温外装材は、以下のような特性を備えています:
- - 高い耐水性と防湿性: LIMEX Sheetは非常に強度が高く、冷温配管においてもその耐久性を十分に発揮します。加えて、従来の外装材で必要だった防湿材が不要となるため、施工の手間が大幅に軽減され、作業効率を50%も向上させることができました。
- - 環境への配慮: LIMEXの主原料である石灰石は、枯渇することのない資源であり、日本国内でも自給自足が可能です。そのため、原料調達の安定性が高く、長期的に見ても環境負荷が少ないのが特徴です。
- - CO2の削減: 配管保温シートの特性により、従来必要であった金網の使用が不要となったことも大きな要素です。金網を使わないことで、CO2排出量の削減にもつながります。
この取り組みの意義
新東通信と新菱冷熱工業の協力によるこの新素材は、建設業界における CO2排出量の削減だけでなく、資源循環や持続可能な社会の実現に向けた重要なステップといえるでしょう。今後、このシートは新菱冷熱工業本社ビルでの試験導入を経て、様々な建物への展開が期待されています。
企業の背景
新菱冷熱工業は1956年に設立され、空気や電気、給排水など多角的なエンジニアリングを手がける企業です。その一方、株式会社新東通信は広告やデジタル関連事業等を展開し、特に地域創生やSDGs関連の事業に力を入れています。両社が手を組むことで、環境意識の高い新しい製品を生み出し、さらなる社会貢献を目指しています。
今後、LIMEX配管保温外装材の普及が進むことで、CO2の排出を抑え、持続可能な社会の形成に寄与できることを期待しています。私たちも、新しい技術や素材の開発に注目し、その進展を応援していく所存です。