トムトムが発表！2024年度交通インデックスから見るスムーズな移動の課題

トムトムが2024年度のトラフィック・インデックスを発表

交通情報サービスで知られるトムトムは、この度「トムトム・トラフィック・インデックス」2024年度版を発表しました。この年次レポートは、7200億キロメートル以上の走行データを基に、62カ国500都市の交通状況を分析した最新の情報を提供しています。報告書は、平均移動時間や渋滞レベルを基にした都市ごとのランキングを示しており、都市計画や政策立案に必要な情報を提供します。

2024年の交通状況

最新のレポートによれば、2024年には対象となる500都市のうち379都市、つまり76%で平均速度が前年より低下しました。一方で、交通がスムーズに流れる条件下では、ほとんどの都市で微小な改善が見られます。これは、渋滞に関連する動的要因が主な理由であることを示唆しています。

日本の都市の現状

特に注目すべきは日本の都市におけるデータです。京都市は、平均速度の遅さで第6位、熊本市は渋滞レベルで第4位にランクインしています。これにより、これらの都市における交通インフラの課題が浮き彫りになりました。

京都市の平均速度は18.04 km/hで6位ですが、渋滞ランキングでは60位となっています。一方、熊本市は49%の渋滞レベルを記録しており、交通の流れに多大な影響を受けています。

都市間の交通の流れ

交通の状態には静的要因と動的要因が影響を及ぼします。静的要因とは道路やインフラの設計に起因する要素で、道路網の構造や信号機の配置などが含まれます。対して、動的要因は日々変化する交通の状況や事故、気象条件など、予測できない要素です。これらが合わさることで、移動時間や平均速度に大きな影響を与えています。

渋滞とその影響

2024年のデータによると、コロンビアのバランキージャが最も平均速度の低い都市で、平均16.6 km/hとなっています。メキシコシティは、交通渋滞が移動時間を最も悪化させている都市として、実際の移動時間が理想的な条件に比べ52%も長い結果が出ています。日本の都市では、熊本市がこのランキングで4位となり、深刻な交通問題を抱えています。

交通データを活用した解決策

トムトムによると、交通渋滞は今後ますます深刻な社会問題になっていく可能性があります。人口増加や経済成長に伴い、インフラは需要に追いついていないのが現状です。シェイファー氏は、持続可能な交通手段へシフトすることが不可欠だと警鐘を鳴らしています。

トムトムのトラフィックデータを活用すれば、都市計画担当者はこれらの因果関係を理解し、効率的で安全な都市交通を実現するための戦略を策定できるといいます。