森永卓郎が語る『新NISAという名の洗脳』
2024年9月30日、株式会社PHP研究所から森永卓郎の新著『新NISAという名の洗脳』が発売されます。この書籍では、少額投資非課税制度である新NISAが抱えるリスクや、それに伴う老後への影響について深い考察がなされています。
新NISAの影響と投資の現実
新NISAは「貯蓄から投資へ」というキャッチフレーズのもと、多くの日本人に投資を促す動きが広がっています。2023年7月には、契約を交わした新NISA口座を通じた個人の株式購入が7.5兆円を超え、そのスピードは以前の制度と比較しても大幅に増加しています。特に、海外株式を主にしたインデックス型投資信託への投資が目立っています。しかし、森永氏はこの状況に警鐘を鳴らし続けており、「現在の世界経済はバブル状態にあり、2024年8月には崩壊する」と予測しています。
老後資金の準備
多くの人が老後資金の不足を心配し、投資や長時間の労働でその解決を図ろうとする傾向があります。しかし、著者はそのアプローチにはリスクが伴うと指摘しています。収入が増えることで税や保険料の負担が大きくなり、かえって老後の自由を奪う可能性があるのです。
そのため、森永氏は生活費を抑えるための移住を提案しています。「トカイナカ」と呼ばれる地域では、都心から少し離れた場所に住むことで、住宅価格や生活費を大幅に削減することが可能です。著者が導き出した結論は、経済的なプレッシャーから解放されることが幸せにつながるというものです。
投資に関する神話を検証
本書では、広く信じられている「6つの投資神話」と「6つのライフスタイル神話」を徹底的に検証しています。例えば、「分散投資でリスク回避ができる」という考え方や、「東京は安全な街」という神話に対する見解が詳細に述べられています。著者の視点は、今回の投資ブームがもたらす潜在的なリスクを明らかにすることにフォーカスされています。
著者紹介と書籍情報
森永卓郎氏は、1957年生まれの経済アナリストであり、現在獨協大学の教授を務めています。本書『新NISAという名の洗脳』を通じて、投資に関する多くの真実とリスクについて伝える意義を強調しております。また、過去の著書には『年収200万円でもたのしく暮らせます』や『ザイム真理教』などがあり、多方面にわたる経済の知見を提供しています。
本書は、今後の新NISA制度に挑む上での貴重な参考資料となるでしょう。特に、投資初心者や老後の資金について真剣に考える人々にとって、必読の書といえます。これからの金融市場での判断に役立つ知識を得るために、ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。
書誌情報
- - 書名:新NISAという名の洗脳
- - 著者:森永卓郎
- - 価格:1,540円(税込)
- - 発売日:2024年9月30日
- - 出版社:PHP研究所
- - ISBN:978-4-569-85826-5