HyperithmがシリーズBラウンドで12億円の資金調達
暗号資産のウェルスマネジメントを提供する株式会社Hyperithmが、国内外の投資家を対象としたシリーズBラウンドで、12億円という巨額の資金を調達したことを発表しました。この調達により、同社は暗号資産分野におけるさらなる成長を目指すとしています。
世界の暗号資産業界の動向
近年、北米では機関投資家が暗号資産を新たなアセットクラスとして認識し、積極的な投資を行う動きが顕著です。例えば、モルガン・スタンレーやJPモルガン・チェースは、顧客向けに暗号資産ファンドを提供しており、BNYメロンも暗号資産のカストディビジネスを展開しています。また、カナダ政府は2021年に世界初の暗号資産ETFを承認し、同年にはCoinbaseがNASDAQに上場するなど、暗号資産関連ビジネスがメインストリームへと成長しています。
Hyperithmの背景と成長
Hyperithmは2018年に創業し、日本と韓国を拠点にして機関投資家や富裕層向けのウェルスマネジメント事業を展開しています。同社の運用しているAUM(運用資産)は、2021年6月末時点で前年比25倍以上の成長を記録しており、上場企業やファミリーオフィス、ベンチャーキャピタルなど、50社以上の法人顧客を持つまでに成長しました。この資金調達を受け、Hyperithmはさらなる人材確保や組織基盤の強化を進め、レンディングサービスに加え、国内におけるブローカレッジ事業の展開を計画しています。
Hyperithmのビジョン
Hyperithmは、暗号資産に投資する時代から運用する時代へのシフトを見込んでおり、機関投資家向けの運用窓口としての位置付けを強化していきたいと考えています。メンバーは業界の専門家や国際数学オリンピックメダリストで構成され、取引やリスク管理はマルチパラダイムプログラミング言語Rustで自動化されています。これにより、システムの安定性を確保しつつ、効率的な運営が実現されています。
資金調達に寄与する主な投資家
今回のシリーズBラウンドでは、HashedやWemade Tree、ココネ株式会社、Coinbase Venturesなど、世界的に名の知れた企業が投資を行いました。HashedのCEOであるシモン・キム氏は、「Hyperithmの運用成果と成長速度には驚かされている」とコメントし、同社が東アジアの暗号資産市場で大きな影響を持つことを期待しています。
ココネの取締役会長、千龍ノ介氏も、Hyperithmとの関係が自然な流れであると示し、暗号資産市場の成長における同社の役割に期待を寄せました。
今後の展望
Hyperithmの代表取締役であるリー氏は、暗号資産の機関投資家市場の参入がアジアにも広がると信じており、その波に備える準備を進めています。同社は、アジアを拠点にしたグローバル金融機関へと成長することを目指し、引き続き努力を続ける意向を示しています。今後の展開に目が離せない状況です。
会社概要
- - 会社名: 株式会社HYPERITHM
- - 設立: 2018年1月
- - 所在地: 東京都千代田区麹町3-3-23麹町プリンス通りビル
- - 代表者: 代表取締役: Lloyd Lee
- - 社員数: 20人
- - 海外拠点: 韓国
- - 会社HP: https://hyperithm.jp