AI動作解析技術の革新がスポーツ界に新たな息吹を
株式会社SPLYZA(静岡県浜松市)が、大阪大学大学院医学系研究科と共同で新たな研究契約を締結しました。これは、2024年7月16日をもって実施されるもので、SPLYZAの提供するAIを用いたマーカーレス動作分析アプリ『SPLYZA Motion』を活用した動作解析に関するものです。両者のパートナーシップによって、スポーツ分野でのパフォーマンス向上と怪我予防に寄与することを目指します。
共同研究の目的と内容
今回の共同研究では、特にスポーツパフォーマンス時のマーカーレス関節キネマティクス解析のシステム構築に焦点を当てています。大阪大学の整形外科学の大堀智毅助教を中心とした研究チームは、SPLYZA Motionを使用し、動作解析システムの検証・構築を行います。一方で、SPLYZA側はアプリケーションの改良やその検証を担い、動作解析の精度向上に向けて、有機的な活動を進めていきます。
スポーツ現場での課題
スポーツにおけるパフォーマンス評価は、選手のパフォーマンスを向上させる一環であり、関節の動きを解析することが重要です。しかし、従来の三次元動作解析システムは、高額な特殊機材や時間がかかるため、すぐに結果を得ることが難しく、アスリートへの導入には障害がありました。これに対し、SPLYZA Motionを用いたAI画像処理技術を採用することで、競技中やトレーニング中の動きを即座に分析し、選手に対して迅速なフィードバックが可能になります。これにより、プレーの修正や外傷リスクの早期発見が実現されます。さらに、怪我からのリハビリテーションにおいても、関節への負荷を配慮したメニューの提案や安全性評価を行いながら、選手の復帰をより客観的に支援できるようになります。
大阪大学の役割と展望
大阪大学は1931年に創設された歴史ある大学で、現在では11学部、15研究科、6附置研究所を持つ、日本のトップレベルの研究型総合大学です。その使命は新しい価値の創造と優れた人材の育成であり、社会変革に貢献する意欲を持っています。今回の共同研究では、スポーツと教育の融合を図るため、研究をさらに推進し、より多くの成果を社会に還元していくことが期待されています。
SPLYZA Motionについて
SPLYZA Motionは、スマートフォンを用いてマーカーレスの動作分析を行うアプリケーションで、2022年からサービスの提供を開始しました。導入実績は、教育機関や医療機関を含む約100か所に達しています。このアプリでは体の各部位の角度、速度、距離などを容易に計測可能で、探究学習やスポーツ、研究、臨床など多種多様なシーンでの活用が進んでいます。
まとめ
株式会社SPLYZAと大阪大学による共同研究は、スポーツと教育、ヘルスケアの新たな統合を目指す重要な一歩です。AI技術を活用した動作解析の進展は、アスリートのパフォーマンス向上に寄与すると同時に、より安全な環境の構築に貢献することでしょう。今後の研究成果に期待が寄せられています。