日本旅行がベトナムの大学と連携協定を締結
株式会社日本旅行が、ベトナムのハノイ工業大学とホーチミン市工業大学との間でパートナーシップ協定を結びました。この協定は、ベトナム人材の育成と、日本国内における就業機会の提供を目的としています。
協定の目的と背景
日本旅行は、東南アジア地域の人材育成に注目し、この度の協定を通じて急激なインバウンド需要に対応します。観光を中心とした産業において労働力の減少が懸念される中、プログラムやセミナーを通じて、労働力の質を向上させる取り組みを行います。これにより、国際的な視野を持つ人材を育て、日本企業の採用活動を支援することが狙いです。
これまでにも、キルギスやウズベキスタンの大学と提携を結び、ベトナムが3カ国目となります。日本旅行は、これを契機にさらなる地域の拡大と事業の深化を図ります。
大学の紹介
ハノイ工業大学は、ベトナム商工省に属し、多様な教育プログラムを提供しています。理系・文系両方の課程があり、特に文系では観光ビジネスに特化したプログラムも展開しています。また、短期大学では国際協力機関(JICA)の支援で日本との共同教育プログラムが実施されています。
一方、ホーチミン市工業大学もベトナム商工省に属し、高度な資格と技術を持つ人材を育成しています。工学や技術を中心に研究を行い、文系ではホテル・マネジメント学部も設けられています。
協定内容
今回の協定では、両大学と日本旅行が以下の分野で協力することに合意しました。
1. 日本市場における人材雇用の認識を高めること。
2. 日本企業によるベトナム人材の採用をサポートすること。
3. 技能開発や労働力の流動化に関するセミナーやワークショップを共同開催すること。
4. ベトナム国内での日本語教育を促進すること。
5. パートナー企業、業界団体、政府関係の機関への相互紹介を行うこと。
6. その他の協力分野を拡大していくこと。
今後の具体的取り組み
日本旅行は、以下の取り組みを通じて協定の実施を進める予定です。
1. 日本企業に対してベトナム人材の紹介やセミナーを実施し、ベトナム人材に対する認識を高めます。
2. パートナー企業とともに、ベトナム人大学生のインターンシップや就業機会を宿泊施設や観光関連事業に提供します。
3. ベトナムの大学を、日本の企業やパートナー大学へ紹介していく考えです。
この取組みによって日本とベトナムの双方にとって有益な関係を築き、国際的な人材育成を深化させることを目指しています。
この協定の締結は、2025年2月28日にはハノイ工業大学で、3月3日にはホーチミン市工業大学で行われました。日本の企業とベトナムの人材が協力し合うことで、新しい未来の扉が開かれることを期待しています。