皇室とメディアの150年の関係性
2024年12月16日に、名古屋大学准教授の河西秀哉氏の新刊『皇室とメディア――「権威」と「消費」をめぐる一五〇年史』が発売されます。本書は、近代以降の皇室とメディアの関係性について、150年にわたる歴史をひも解く貴重な資料です。
本書の内容
本書では、メディアが皇室に対してどのような役割を果たしてきたのか、具体的な事例を挙げながら整理しています。新聞が登場した明治時代から、ラジオやテレビ、最近ではSNSに至るまで、皇室に関する報道は時代によって大きく変わってきました。特に、メディアが「権威」の代弁者となり、時には「消費」に走る姿勢、さらにはバッシングの側面も存在していました。これらの現象は一体なぜ起こるのか?本書はその答えを探る一冊です。
メディアと皇室の関係
河西氏は、メディアと皇室の関係を「協調」と「緊張」という二つの側面で捉えています。時にはメディアが皇室を擁護し、時には逆に批判する立場をとるという、そのダイナミックな関係性がどのように構築されているのかを明らかにすることを目指しています。著者は、新聞や雑誌、テレビなどのメディアの特性を踏まえながら、それぞれの時代の背景や出来事について詳しく解説しています。
注目すべき章内容
本書は以下の章で構成されています。特に興味深いのは、第三章「皇太子ブームからミッチー・ブームへ」や、第七章「開かれた皇室と反発」など、皇室にまつわる興味深いトピックが満載です。
- - 第1章: 大衆社会の成立と天皇制
- - 第2章: 天皇制はいかに維持されたのか
- - 第3章: 皇太子ブームからミッチー・ブームへ
- - 第4章: 「権威」側からの逆襲
- - 第5章: 「象徴」を模索する
- - 第6章: 「自粛」の構造
- - 第7章: 「開かれた皇室」と反発
- - 第8章: 「平成流」の定着
これらの章を通じて、河西氏は時代ごとのメディアと皇室の関係の変遷を辿りながら、読者に新たな視点を提供します。
著者の視点
河西氏は、メディアが皇室に与える影響力を強く認識しており、報道がどのように皇室に関する印象を形成しているかを探求しています。彼の著書は、皇室に興味がある人はもちろん、メディアの役割や影響を考える上でも非常に参考になる内容です。
まとめ
『皇室とメディア――「権威」と「消費」をめぐる一五〇年史』は、皇室とメディアの関係を深く掘り下げた一冊であり、皇室関係の研究に欠かせない書となるでしょう。近年の皇室の状況や、メディア報道の在り方を考える上でも、是非手に取ってほしい作品です。