MRT株式会社(本社:東京都渋谷区)は、徳島県と共同で「徳島県医療版ワーケーション」を導入することを発表しました。この新しい取り組みは、地域の医療従事者の不足を解消するための一環として実施されるもので、医師だけでなく、看護師、助産師、保健師、准看護師と多様な医療従事者が対象となっています。
取り組みの背景
MRTがこの取り組みを始めた背景には、地域医療における人材の偏在や診療科の不足といった問題があります。これまで、MRTは広島県福山市や和歌山県紀南エリアで医療版ワーケーションを展開し、多くの成果を上げてきました。特に徳島県では、医師数が全国平均よりも多いにもかかわらず、高齢化が進み、若手医師の減少が顕著です。このため、地域の医療提供体制を維持するためには、医療従事者を確保することが急務です。
取り組みの概要
新たに始まる「医療版ワーケーション」は、医療従事者が休日や連休を活用して、徳島県内の医療機関で勤務しつつ、地域の観光や交流を楽しむことを目的としています。以前は医師のみが参加できていましたが、対象を看護師などにも広げることで、地域医療のニーズに応じた取り組みに進化しています。
徳島県は、観光資源も豊富です。400年以上の歴史を持つ「阿波おどり」や、世界三大潮流の一つ「鳴門の渦潮」、日本三奇橋と称される「祖谷のかずら橋」など観光名所が数多くあります。また、地域の特産物である「阿波牛」や「徳島ラーメン」などの美味しい食も、参加者を引き寄せる要素となっています。
医療従事者確保への支援策
徳島県では、医療従事者確保に向け、多様な支援策を講じています。「臨床研修等一時支援金制度」や「義務年限付き奨学金制度」を導入し、県内での医療研修を促進しています。また、医療機関での勤務と観光を組み合わせた「医療版ワーケーション」を通じて、医療従事者が土地の魅力を体験し、地域経済とも繋がることを目指しています。
さらに、南部の医療機関では「サーフィンと仕事をともに楽しめる病院」をテーマにした「サーフホスピタル」という新たなブランディングも展開しています。特に医療版ワーケーション参加者には、地域の魅力や医療のやりがいを知ってもらうためのポッドキャストも配信されています。
今後の展望
この取り組みに参加した医療従事者からは、地域や医療機関への興味が増し、現地での温かいサポートに対する評価など、様々なポジティブなフィードバックが寄せられています。MRTとしても、この 医療版ワーケーションを通じて、地域医療の持続可能性向上を図り、今後ますます多様な働き方を提案していく方針です。
以上のように、MRT株式会社の「徳島県医療版ワーケーション」は、医療従事者の確保と地域の活性化の両方を目指す先進的な試みとなっています。未来の地域医療を支えるために、積極的な参加と応援が求められています。