奥村組、積水化学、リノべるによる新しい賃貸モデル
兵庫県西宮市に位置する築48年の古い集合住宅が、3社の協力により大きく生まれ変わります。総合建設会社の株式会社奥村組、住宅メーカーである積水化学工業、リノベーションプラットフォームを運営するリノべるがタッグを組み、社宅として使われていたこの物件をリノベーションし、全戸をZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)水準に引き上げるプロジェクトが始動しています。
このプロジェクトでは、2025年3月の竣工を目指して工事が進められ、完成後には「OC RESIDENCE R NISHINOMIYA OGO」として入居がスタートします。この新たな賃貸マンションは、環境への配慮と居住者のウェルビーイングを両立させることを目指しています。
リノベーションの背景
現在、日本の住宅ストックの多くは省エネ基準を満たしていないという現実があります。国が掲げるカーボンニュートラル社会の実現に向け、既存の建物の省エネ化や長寿命化が求められています。そのため、今回のプロジェクトでは、築古の物件をリノベーションすることで、新たな循環型住宅マーケットの創造に挑戦しています。
ZEH水準を実現
本物件は、すべての住戸においてZEH水準を達成することが目指されています。具体的には、建物の構造体以外を解体し、内装や設備を一新するスケルトン工事が行われるほか、積水化学が展開する先進の断熱工法を採用します。この工法により、年々増えている光熱費を年間約3~4万円削減することが期待されています。これまでの住宅とは一線を画す、新しい価値を提案します。
ウェルビーイングな暮らしを追求したデザイン
本物件のデザインには、「バイオフィリックデザイン」が採用されています。これは自然とつながり、住む人々の健康や幸福感を高めることを意図したデザイン手法です。共用部には緑地帯を設置し、自然を享受できる空間を形成します。また、全住戸でペットが飼育できる仕様も取り入れ、家族とペットが共存できる環境を提供します。
複合的な住環境の提供
居住空間には、親子で快適に過ごせる設計が施されています。玄関スペースは広く設計され、ベビーカーや自転車を楽々置けるよう配慮されています。また、特定の住戸には和室が用意され、子育て世帯にとって柔軟な使い方が可能です。キッチンやリビングに関しても、住居者が外部環境とつながりを持ちやすいようなデザインが施されています。
まとめ
このように、奥村組、積水化学、リノべるの協業により、築48年の古いアパートが環境に配慮した新しい賃貸マンションへと生まれ変わります。これは、ただのリノベーションではなく、持続可能な社会の実現に向けた新しいモデルケースとなるでしょう。入居者にとっても、快適で持続可能な生活を楽しめる環境が整います。今後の動向が非常に楽しみです。