アサヒロジスティクス、研修施設の機能強化へ
アサヒロジスティクス株式会社が埼玉県比企郡滑川町に位置するドライバー専用研修施設「滑川福田センター」の機能向上に乗り出しました。これは、毎日500万人の食生活を支える物流インフラの重要性を鑑み、特にドライバーデビューをサポートする体制の強化を目指す取り組みです。2023年3月1日より、指導員が5名増員され、さらに充実した研修を実施しています。
企業の背景と取り組みの動機
アサヒロジスティクスでは、20年前から「将来的なドライバー不足」を懸念し、その対策を模索してきました。その旗艦施設である滑川福田センターは、2017年3月に設立以降、物流業界の現状に即したカリキュラムの見直しや設備の改善を続けてきました。最近の調査では、スピード感を持ったサポート、運転技術の向上、ドライバーの定着率向上が課題として浮上しました。
この問題に対応すべく、新人研修の仕組み見直しやセンターの365日稼働体制への移行が提案され、実現に向けた第一歩が踏み出されました。
具体的な取り組みと研修制度
今回の第1弾では、主に以下の3つの施策が採用されます:
1.
新人研修の仕組みの見直し
新人研修の人数を上限12名から8名に引き下げ、よりマンツーマンの指導を行います。これにより、実際の運転研修時間が増えることが期待されます。
2.
滑川福田センターの365日稼働
現在は週1回の研修を月~木の4日間で行っていますが、今後は全日稼働し、年間の研修回数を増やすことで、より多くの新人が研修を受けられる環境を整えます。
3.
指導員の増員
5名の指導員を増員し、現場経験を持つ者を登用します。特に、セーフティ・アクション・インストラクター(SI)資格を持つメンバーが指導に参加することで、実務に即した研修が行える体制を構築しました。
研修内容と今後の展望
今後、研修内容の充実も図られる予定があり、カリキュラムの見直しや実車訓練の時間増加が計画されています。これらの取り組みは、未経験者や若手・女性のドライバーが安心して働ける環境を提供することが目的です。また、踏まえて今後は、週間の実施体制の見直しや、必要な設備増強も行われる見込みです。
さらに、滑川福田センターは、ドライバー育成だけでなく、地域貢献や障がい者支援にも取り組んでおり、持続可能な形で物流業界の課題に向き合っています。
セーフティ・アクション・インストラクター(SI)制度
この制度は、ドライバーの安全性向上と高い定着率を目指し、実務と教育を両立させるために設けられました。選抜されたドライバーが指導者として活躍し、新人に対して即時にサポートが行える体制が整っています。
滑川福田センターでは、これまでに3000名以上が研修を受けており、安全と技術の両面での教育が効果を上げています。これらの取り組みにより、アサヒロジスティクスはドライバー不足という問題に立ち向かい、業界の未来を切り拓く力強い一歩を踏み出しています。
施設概要
「滑川福田センター」は、物流訓練専用の場所であり、実際の運転技術を身につけるためのコースが設けられています。運転に必要な知識と技術を集中的に学ぶことで、現場での課題に対応できるドライバーを育成しています。
若者からの支持を受ける体制整備に注力し、物流の未来を支える人材を育てるための努力が続けられます。