神奈川県美容業界の給与水準:最低賃金との差から見えてくる現実
Zenken株式会社が運営する美容業界専門の求人サイト『美プロ』が、2024年10月に実施した「最低賃金から見る美容業界の給料調査」の結果から、神奈川県における美容業界の給与水準について詳しく見ていきましょう。
調査では、美容師、エステティシャン、ネイリスト、アイリストといった美容業界の主要な職種について、正社員とアルバイト・パートのそれぞれで、最低賃金との差額を算出しました。
正社員:高水準な給与水準、しかし職種間の差も
まず、正社員の給与水準ですが、2024年10月時点で、神奈川県の最低賃金(1,162円)を大きく上回る結果となりました。
美容師:月給241,941円(最低賃金比+37,429円)
エステティシャン:月給223,438円(最低賃金比+18,926円)
ネイリスト:月給245,500円(最低賃金比+40,988円)
アイリスト:月給224,138円(最低賃金比+19,626円)
これらの数字から、神奈川県の美容業界では、正社員として働く場合、比較的高い給与水準が期待できることがわかります。しかし、職種間で差があることも注目すべき点です。
特に、ネイリストは他の職種と比べて高い給与水準を示しており、需要の高まりが反映されていると考えられます。一方、エステティシャンとアイリストは、他の職種に比べて低い給与水準となっています。
アルバイト・パート:最低賃金に近い水準、働き方の違いが影響?
一方、アルバイト・パートの給与水準は、最低賃金に近接した結果となりました。
美容師:時給1,249円(最低賃金比+87円)
エステティシャン:時給1,211円(最低賃金比+49円)
ネイリスト:時給1,232円(最低賃金比+70円)
アイリスト:時給1,201円(最低賃金比+39円)
正社員と比較して、アルバイト・パートは、最低賃金に近接した水準にとどまっていることがわかります。これは、アルバイト・パートは、正社員と比べて、労働時間や責任の範囲が限定される傾向があるためと考えられます。
今後の美容業界における人材確保の課題
今回の調査結果から、神奈川県の美容業界では、正社員は比較的高い給与水準が期待できる一方で、アルバイト・パートは最低賃金に近い水準にとどまっていることが明らかになりました。
美容業界は、人材不足が深刻化しており、今後、より魅力的な労働条件を提示していくことが重要となります。特に、アルバイト・パートの待遇改善は、人材確保の観点から喫緊の課題と言えるでしょう。
美プロとは?
『美プロ』は、美容師、エステティシャン、ネイリスト、アイリストなど、美容業界に特化した求人情報を掲載するサイトです。18年の実績を持ち、年間420万人以上の求職者と20,000社以上の企業が利用しています。
Zenken株式会社について
Zenken株式会社は、1975年創業の企業で、美容業界専門の求人情報サイト『美プロ』の運営をはじめ、人材紹介、教育事業などを行っています。東京証券取引所グロース市場に上場しており、今後も美容業界への貢献を目指しています。