glafitと武蔵精密が進めるバングラデシュでのEV二輪普及に向けた協業

glafitと武蔵精密工業がバングラデシュでのEV二輪普及に向けた協業を発表

2025年5月30日、電動パーソナルモビリティの開発を手掛けるglafit株式会社（和歌山県和歌山市）と武蔵精密工業株式会社（愛知県豊橋市）が、バングラデシュにおける二輪電動車両（EV）の普及に向けた基本合意書（MoU）を締結しました。両社は、この提携を通じてそれぞれの強みを活かし、エレクトリックモビリティの市場開拓に協力していきます。

MoU締結式の実施

本契約の締結は、東京都で開催された「バングラデシュビジネスセミナー」の際に行われました。セミナーにはノーベル平和賞受賞者のムハンマド・ユヌス氏やルン・アリ駐日バングラデシュ大使も参加し、注目の中で行われました。

協業の背景と目的

glafitは特に一台で電動バイクと自転車を切り替えられる「モビチェン」を開発し、日本国内における電動モビリティの制度設計においても先駆ける存在です。このような革新的な取り組みを通じて、新たなパーソナルモビリティの利用スタイルを提案してきました。一方の武蔵精密工業は、内燃機関バイク製品の開発を行い、アジアやアフリカでの二輪EVの推進に貢献しています。

両社は、武蔵精密のハードウェア技術とglafitのBattery as a Service（BaaS）システムを組み合わせ、バングラデシュ市場におけるEV二輪の普及を目指します。特に、この取り組みはユヌス氏が提唱する「3ZERO Club」の理念とも一致し、持続可能な交通手段の提供を目的としています。

バングラデシュ市場の特徴

バングラデシュは、人口約1億7,000万人を擁し、成長が期待される市場です。国内に豊富な天然ガス資源があり、電気料金が安定していることから、電動モビリティ導入に適した環境が整っています。ただし、石油資源が限られているため、ガソリン価格が高騰しています。これにより、経済的にも電動モビリティの普及が促進されることが見込まれています。

今後、glafitはバングラデシュに子会社を設立し、2025年中に首都ダッカでの実証実験を開始予定です。また、現地生産やアフターサービス体制の強化、雇用創出にも取り組む方針です。

武蔵精密工業とglafitの紹介

武蔵精密工業は、二輪・四輪車向けに様々な部品を開発・製造しています。次世代モビリティの展開やカーボンニュートラルへの貢献を目指した事業も進め、オープンイノベーションによる新たな事業創出に努めています。

一方、glafitは和歌山発のハードモビリティベンチャーで、電動パーソナルモビリティの企画から販売までを手掛けています。ブランドメッセージは「移動を、タノシメ！」であり、移動に新たな驚きと感動を提供することを目指しています。