ウクライナ出身IT学生が日本で新たなキャリアを築く挑戦
近年、国際情勢の変化に伴い、多くの若者が新たなキャリアの機会を求めて海外に目を向けています。その一環として、ウクライナの若者が日本でITエンジニアとしてのキャリアをスタートするプロジェクトが進行中です。これは、ヒューマンリソシア株式会社が推進する「GIT(Global IT Talent)サービス」によるもので、ウクライナの大学や企業と連携し、サポート体制を整えて行われています。
プロジェクトの背景
ウクライナでの侵攻により、未来に不安を抱える多くの若者たちがキャリアを制限されています。そうした中、ウクライナのキーウ国立工科大学と共に、ヒューマンリソシアは新たなキャリアを確保するための共同プロジェクトを始めました。このプロジェクトは、ウクライナ出身のIT学生が日本での就業を果たす機会を提供することを目指しています。プロジェクトに参加したのは、情報通信学を学ぶ若手エンジニアのシトラさん。彼女は、虎視眈々と日本でのチャンスを狙っていました。
日本での仕事と日本語教育
ヒューマンリソシアでは、ウクライナのIT卒業生を正社員として採用し、日本での生活や就労を全面的にサポートしています。加えて、ヒューマンアカデミー日本語学校では、6カ月間の日本語教育を無償で提供しており、文化や生活習慣を学ぶ機会も広がっています。日本語は日本で働くうえで必要不可欠なスキルであり、英語が堪能なエンジニアでも、十分な日本語能力が求められます。このため、参加者は日本語の習得に努力しています。
シトラさんもその一人で、彼女の日本語スキルは、学校での学びや日常の積極的な発言によって、著しく向上しました。彼女は日本の文化や慣習を学びながら、日本企業でのプロジェクトメンバーとして働くことになっています。
プロジェクトの意義
このプロジェクトの重要な点は、ただ単にウクライナの若者にチャンスを与えるだけではなく、彼らが日本でのキャリアを通じて、自身の技術力を高め、母国の復興にも貢献できるようになることです。シトラさんは「日本で新たな挑戦ができることを、本当に楽しみにしています」と語り、自身の可能性に対する期待を寄せています。
また、企業側もこの取り組みに賛同しており、三井情報の副社長、蒲原務氏は「将来を担う若者の人材育成に貢献できることを願っています」と述べています。このように、企業と教育機関が連携し共に成長していく姿勢が、本プロジェクトの大きな特徴です。
終わりに
日本でのキャリアのスタートに向けて努力を続けるウクライナのIT学生たち。この取り組みは、国境を越えた才能の交流を促進し、グローバルな視点での成長を支えるものです。彼らの挑戦を応援しながら、今後の活躍を期待したいと思います。