フリーダ・カーロの新作画集が登場
2024年9月30日、東京美術から新刊『フリーダ・カーロ作品集』が発売されます。本書では、メキシコ生まれの著名画家フリーダ・カーロの絵画を86点、さらに彼女の魅力を伝える多数のポートレート写真を取り上げています。この作品集は、カーロの苦難に満ちた人生と、その中で築いた独自の芸術を深く掘り下げた内容となっています。
フリーダ・カーロの生涯
フリーダ・カーロは1907年にメキシコで生まれました。若い頃、彼女はバス事故によって生涯にわたる障害を負う運命を背負いますが、その逆境を乗り越える強さを持ち続けました。さらに、カーロは著名な壁画家である夫、ディエゴ・リベラとの情熱的な愛の中で、多くの試練にも直面しました。彼女の作品は、時に直接的に、時に象徴的にその心の痛みを表現し、今では世界的に認知される巨匠としてその存在を確立しています。
本書の特長
本書は特に大判のA4判変型サイズで、86点の作品が詳細に楽しめる仕様となっており、日本におけるフリーダ・カーロ研究の第一人者である堀尾眞紀子さんが執筆を担当しています。カーロがいかにして独自のスタイルを確立していったのか、その過程や背景を知ることができる貴重な資料となっています。
また、著名な写真家による彼女のポートレートやスナップ写真も多数収録されており、彼女の芸術的精神がどのように形成されたのかを視覚的に楽しむこともできます。フリーダの作品や人生がもたらすインスピレーションを、より深く理解するための鍵が詰まった一冊です。
作品集の構成
- - 第1章 (1907–1927): 誕生と事故。
- - 第2章 (1928–1938): 出会いと結婚、ディエゴ・リベラとの関係。
- - 第3章 (1939–1949): 折れた背骨と希望の木、彼女の苦悩と素晴らしい作品への情熱。
- - 第4章 (1950–1954): 生命万歳、フリーダが表現した生の歓び。
著者について
堀尾眞紀子さんは美術史家であり文化学園大学の名誉教授です。東京藝術大学及び大学院を修了した後、フランスに短期留学。1987年にメキシコでカーロの作品に出会い、それ以降、独自の取材を続けてきました。数多くの著書を発表しており、その研究は国内外で高い評価を受けています。
この作品集は、フリーダ・カーロをまだ知らない方にも、すでに彼女のファンである方にも、どちらにとっても価値のあるものです。彼女の鮮烈な自画像や、激動の時代を背景に描かれた作品たちを通じて、フリーダの魅力を再発見してみませんか。定価は3,960円(税込)で、192ページにわたる彼女の生と芸術の軌跡をこの一冊で追体験できます。