新たな障がい福祉資格「知的障がい支援士」の誕生

株式会社Lean on Meは、2025年4月に知的障がい者への適切な支援を行うための新たな認定資格「知的障がい支援士」を正式に導入することを発表しました。この資格は、インクルTechの理念の下、社会課題の解決に向けた取り組みとして位置づけられています。インクルTechとは、インクルージョン（包摂）とテクノロジーを融合したもので、多様性を考慮した技術の利用を意味します。

資格の背景と目的

障がい支援の現場では、「支援に正解がない」という声が多く聞かれます。知的障がいのある方々を支援する中で、自己流に頼ることに不安を感じる支援者も少なくありません。Lean on Meは、こうしたニーズに応えるべく、受講者からの「体系的に学び、資格として身につけたい」という要望を受け、新たな認定資格の設立へと踏み切りました。

この資格は、知的障がいを持つ人々に対して一人ひとりに適切な支援を行うための実力と自信を育成することを目指しています。資格制度は、長年にわたり「レクリエーション介護士」資格事業を手掛けてきたＢＣＣ株式会社のノウハウを基に設計されています。

カリキュラムの構成

本資格は、知的障がい支援の現場特性に基づいた独自のカリキュラムを提供します。基礎知識から専門性の高い内容まで体系的に学べるようになっており、支援の質を高めたいと考えるすべての方々に向けたものです。

学習形式と評価

- 学習形式: オンライン（eラーニング）
- 学習時間: 約15時間（1日30分程度）
- 試験形式: 選択式（全50問、100点満点、60点以上の得点で合格）
- 認定証: 合格者には「知的障がい支援士認定証」が授与されます。

監修者の意義

この資格の監修を務めるのは、志賀利一氏。彼は過去に厚生労働省や国立障害者リハビリテーションセンターで活躍しており、自閉症や知的障がいを持つ方々への支援に関する政策立案や研修開発に深く関与してきました。彼の経験と視点が、実践的なカリキュラム設計に活かされています。

ビジョンと期待

Lean on Meの代表、志村駿介氏は、自身も障がい福祉の現場に携わっていた経験から、支援者が自信を持ち、より適切なサポートを行えるようになることを願っています。また、BCC株式会社からの支援を受け、知的障がい支援士の資格が多くの人々に認知され、広がることを期待しています。この資格制度が、知的障がいのある方々を支える現場にとっての大きな助けとなることを願います。

新たな障がい福祉資格「知的障がい支援士」の誕生は、支援の質を向上させるだけでなく、社会全体の理解を深める一歩となります。支援者がこの資格を取得することで、障がいのある方々に対するサポートがより充実し、地域社会全体が恩恵を受けることが期待されるでしょう。