ジールの支援によるみずほFGの人事制度革新
株式会社ジール(東京・品川区、代表取締役社長:沼田善之)は、みずほフィナンシャルグループ(以下、みずほFG)が2024年に導入する新しい人事制度「かなで」の実現を可能にするため、データ分析基盤の構築をサポートしました。この取り組みは、みずほFGのデジタルトランスフォーメーション(DX)の一環として位置付けられており、今後の企業成長に寄与することが期待されています。
新たな人事制度の背景
みずほFGが掲げる新パーパス「ともに挑む。ともに実る。」を実現するため、人的資本経営の強化が急務となっています。この中で重要な施策が人事制度の変革です。「かなで」という新人事の枠組みは、ビジネス戦略と人事戦略を連携させ、経営基盤を強化することを目的としています。これを実現するために開発されたのが、統合的な新人事システム「WITH」です。
このシステムは、主要なインフラとしてSAP SuccessFactorsを採用し、みずほFG内の7つの個別システムを統合しました。これにより、大規模な人事制度の変更にも柔軟に対応できる体制が整いました。しかし、日常業務で広く使われている850種類以上のEUC(ExcelやAccessで作成された業務システム)の移行は、大きな課題となっています。
課題とその解決策
彼らが直面していた主な課題は、散在していたEUCの属人化やデータのブラックボックス化です。このような状況では、データの横断的な参照や分析が困難になり、戦略人事の推進において大きな障害となっています。そこで、ジールは、データ分析基盤の構築を通じて、これらの課題を解決すべく、「Amazon QuickSight」をBIツールとして採用しました。
新しいデータ分析基盤の特徴
「Amazon QuickSight」は、AWS(Amazon Web Services)との高い親和性を持ち、セキュリティ要件も満たしているため、みずほFGにとって理想的な選択肢となりました。ジールはこの新しい基盤の構築と、データ活用をサポートする伴走パートナーとして選ばれました。その中で、データ分析の能力を高めるための教育やトレーニングも実施され、組織全体でデータ活用の文化を育成することが目指されています。
導入の成果と今後の展望
2023年12月から本格運用が始まったこの人事データ分析基盤により、みずほFGは散在していた人事データを一元化し、可視化しました。このシステムによってデータの所属や分析が容易になり、社員自らがデータに基づく分析を行う流れができつつあります。これにより、組織全体でのデータ活用の文化が浸透していくことが期待されます。
また、ジールの支援のもと、みずほFGでは管理職層向けに「Tableau」という分析環境も活用されており、さらなるデータ活用の高度化を図っています。ジールは、このプロジェクトを通じて、みずほFGと共に成長し続けるパートナーとしての役割を果たすべく、引き続き効果的なデータ戦略を支援していく予定です。
結論
株式会社ジールは、30年以上のデータ活用の実績をもとにして、企業のDXを支援することを目指しています。この取り組みは、企業価値を高めるだけでなく、全ての人々がデータにアクセスし、それを活用することができる社会の実現へとつながると信じています。今後もジールは、その専門性を生かし、データ分析における最先端のソリューションを提供していきます。