TDAI Labの挑戦
2025-08-27 13:22:12

AI技術で偽・誤情報を撃退!TDAI Labの新プロジェクト

TDAI Labが挑む偽・誤情報対策の新たな形



東京大学の鳥海研究室が生んだAIベンチャー、株式会社TDAI Labがこのたび、総務省による「インターネット上の偽・誤情報等への対策技術の開発・実証事業」に採択されました。この事業は、SNS上で広がる誤解を生む情報を可視化し、社会における情報操作を抑止することを目的としています。私たちが直面している情報過多の時代に、この技術がどのように活用されるかを探っていきましょう。

1. 背景と事業の意義



これまで、ファクトチェックの手法は「事実か否か」を判定することに重点を置いてきました。しかし、SNS上では、必ずしも虚偽でない情報でも、人々に誤解を与えるような内容が多く流通しています。例えば、特定の主張を不当な形で批判する手法や、偶然の事象をあたかも因果関係にあるかのように見せる論調などが典型です。

これらの巧妙な表現は、一見すると確かな情報のように思え、人々の認知バイアスを刺激し、結果的に社会全体の世論形成や行動に大きな影響を及ぼす可能性があります。これらの問題に対処するため、総務省はこの事業を設け、AI技術を駆使した解決策の開発を求めています。

TDAI Labは、東京大学の鳥海不二夫教授の計算社会科学の知見を活かし、相互作用を深く分析できるアルゴリズムを開発しました。このアルゴリズムは、SNS上の言説をその意味と拡散の両面から解析します。その結果をダッシュボードとして提供することで、報道機関や行政が緊急時に情報操作を制御し、建設的な公共対話を促進する環境を作り出すことを目指しています。

2. 技術の特徴



本プラットフォームの中核となるのは、2つのエンジンです。

  • - 意味分析エンジン(LLM):このエンジンは、投稿された情報の論理構造やプロパガンダ的な表現をタグ付けし、通常は見えにくい情報操作を明らかにします。これにより、より透明性のある情報の可視化が可能となります。

  • - 情報拡散ダイナミクス分析エンジン:こちらのエンジンは、タグ付けされた投稿を時間軸で追跡し、重要な発火点や拡散の主要な担い手を特定します。この2つのエンジンから得られる情報を統合し、「何が」「誰から」「どのように」情報が広がっているかを一目で確認できる直感的なダッシュボードを構築します。

TDAI Labは、これらの技術をまず報道機関や行政機関の緊急対応業務に組み込み、偽・誤情報の早期検知とその対処を図る支援を行います。今後は、得られた運用の知見をもとにAPI連携や教育向けモジュールの整備を進め、企業の評判管理や市民へのメディアリテラシー教育へと適用範囲を広げていく計画です。

3. 代表のメッセージ



TDAI Labの代表取締役である福馬智生は、次のように述べています。「従来の偽・誤情報対策は“真か偽か”という枠組みに囚われがちです。しかし、実際に流通する情報の多くは、真実と虚偽の間に位置するグレーゾーンに存在しています。これまで見過ごされがちだった情報の構造や意図を浮き彫りにし、情報過多の時代においても本質を見極められる力を人々に提供することが私たちの使命です。」

TDAI Labの成り立ち



TDAI Labは2016年11月に創立され、東京大学大学院教授の鳥海不二夫研究室から生まれたAIベンチャーです。その使命は次世代AIの基礎研究とそれに基づく事業活動の推進です。代表の福馬智生は同大学院を博士課程で修了した後、その研究成果を社会に還元するため、この会社を設立しました。現在、企業向けにAIアルゴリズムソリューションの開発を行い、多くの方々により良い情報環境を提供すべく努力しています。

TDAI Labがもたらす革新的な技術は、今後の社会において重要な役割を果たすことでしょう。期待が高まります。


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会社情報

会社名
株式会社TDAI Lab
住所
東京都中央区日本橋兜町5-1兜町第1平和ビル3階
電話番号

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