位置情報に基づく新たな特典管理システムの紹介
近年、様々な店舗で顧客にポイントやクーポンといった特典を付与する取り組みが進められています。これは、顧客に再来店を促すための手法として広く利用されてきました。しかし、中には旅行などで再訪が困難な店舗もあり、ポイントのインセンティブが薄れてしまうという問題も残ります。そんな現状を打破すべく、株式会社DIIIGが特許を取得したのが、位置情報を活用した特典管理システムです。
特許制度の背景と開発の狙い
この新システムは、特定の場所でしかポイントが使えない従来の方法から脱却し、全国の契約店舗で共通に利用できる専用ポイントを導入しました。さらに、ポイントの付与や使用にはユーザーの位置情報をもとにしたレートの変動が関与しています。これによって、ユーザーは自分がいる場所に応じた特典を得ることができ、特定の地域での再来店を特に促進することが可能になります。
システムの仕組み
1. 専用ポイントの発行
専用ポイントは、契約した店舗でしか使用できないのではなく、全国の提携店舗で共通に使用可能です。この点が、このシステムの大きな特徴です。たとえば、購買やサービスの利用を通じて得たポイントは、それぞれ店舗や施設で利用できるため、ユーザーの行動を自然と活性化させます。
2. 位置情報とポイントレートの変動
ユーザーがポイントを獲得したときと使用する際の位置情報を元に、ポイントレートが変動します。特定の地域で使用する場合、通常よりも高いレートが反映されるため、再来店が特にお得になる仕組みです。この機能により、位置に基づくリアルタイムでの特典体験が可能になります。
3. ミッション設定による顧客の行動促進
特定のアクションを通じてポイントが得られる「ミッション」を設定することが可能です。例えば、「イベントに参加」や「商品の購入」といった具体的な目標が設定されており、その達成によってユーザーは追加ポイントを獲得できます。この仕組みは、商店街や店舗の活性化につながると同時に、ユーザーの参加意欲を高めることにも貢献しています。
システム導入の事例
株式会社DIIIGのこのシステムはすでに実績を果たしています。例えば、神戸にある「もとずきんポイント」が代表的な例です。ここでは神戸元町1番街商店街で、1日最大5万人の利用者に対してポイントを発行し、魅力的な特典と交換できる仕組みを提供しています。このように、実際の店舗における利用シーンを想定した案件が進行中です。
スポーツビジネスへの応用
今後、この位置情報を活用した特典システムは、スポーツビジネスにおいても大きな可能性を秘めています。スタジアムやイベント会場での来場者に対し、特別なポイントを付与することで、再来店促進を図ることが期待されます。また、位置情報をもとにしたリアルタイムの情報提供や特典展開が実現できれば、顧客満足度の向上にもつながるでしょう。
企業情報
この革新的な特典システムを開発した株式会社DIIIGは、2018年に設立され、兵庫県神戸市を拠点とする企業です。代表取締役社長の秋國寛氏が率いるこの企業は、ポイントシステムを通じて他の商業施設との連携を図ることで、地域経済の活性化にも貢献しています。今後の展開が非常に楽しみな企業です。
公式サイト: DIIIG公式サイト