ニューヨークで和の美を発信!空手団体形の演武が話題に
2023年、ニューヨークのブロードウェイ通りにあるゴッサムホールで、日本の空手団体形が演武され、観客から大きな反響を呼びました。この演武は、日米観光交流年の一環として観光庁が主催したイベントで、観光事業者やメディア、政財界の約250名が参加しました。
主催者の挨拶には当時の岸田文雄首相が登壇し、特別ゲストとして元大相撲力士の小錦八十吉氏も参加しました。会場では関係省庁や日本の観光事業者がブースを設け、日本酒や訪日ツーリズムの魅力をPRし、活気あふれるイベントとなりました。
演武の様子
演武が始まると、会場の雰囲気は一変。選手たちはリズムに乗りながら、道着を身にまとい、一人一人が形の一部を披露しました。次第に会場は静まり、観客はその迫力ある演舞に魅了されていきました。演武の後半では、アメリカのロックバンドボン・ジョヴィの「It's My Life」がBGMに流れ、選手たちは「チャタンヤラクーサンク―」という型を演じました。この瞬間、会場からは大きな拍手と歓声が巻き起こり、演武は大成功で終わりました。
このイベントは、全日本空手道連盟が2024年から2025年にかけて実施予定の「空手プレミアムツアー」に先立ち、空手の魅力を国際的にアピールする重要な機会となりました。
選手たちの声
参加した学生たちも、演武を通じて国際交流の大切さを感じた様子です。国士舘大学の4年生、堀場早耶さんは、「海外のお客さんが日本の食文化に興味を持つ姿を見て、日本の文化に誇りを感じました」と語りました。さらに「空手の強さや美しさを世界に伝えられたら嬉しい」と述べ、その手応えを実感しました。
同じく国士舘大学の𠮷本弥可さんも、「異なる文化圏で日本の空手を披露することに責任を感じました」と振り返り、演武中会場が静まり返った瞬間に空手の力強さを感じたと興奮を隠せません。
また、柏本菜那さんは、「初めての海外での演武は不安だったけれど、観客の反応が良く、空手の魅力を伝えられたと思います。今後も普及に努めていきたい」と意気込みを語りました。
コーチの田中理沙さんも、演武を通じて現地メディアや旅行代理店関係者に空手の魅力をしっかり伝えられたと感じ、「この経験を生かし、国際的な空手の普及に貢献していきたい」と述べました。
今後の展望
この成功を受けて、全日本空手道連盟はさらに多くの海外イベントを企画し、空手の素晴らしさを広めていく意向です。これからも国際的な舞台で日本の伝統文化を発信していくことで、世界中の人々に空手の魅力を届けていくでしょう。今後の活動から目が離せません。