コスモ石油とフィンエアー、SAF供給契約で持続可能な未来に向け快進撃
コスモ石油マーケティング株式会社とフィンエアーの間で、新たな持続可能な航空燃料(SAF)に関する売買契約が結ばれました。この契約は、日本企業との初のSAF取引となり、航空業界の環境負荷軽減に寄与する重要なステップとされています。
SAFの重要性と背景
SAF(Sustainable Aviation Fuel)は、石油に代わる再生可能な燃料であり、航空業界のカーボンフットプリントを削減するための解決策として注目されています。今回の契約で取引されるSAFは、国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が支援するプロジェクトに基づき、大規模に生産されるものであり、国内では初めての国産SAFとなります。
このSAFは、廃食用油を原料としたもので、持続可能な製品を評価する国際認証「ISCC CORSIA」と「ISCC EU」を取得しています。これにより、フィンエアーは環境に優しい燃料を使って運航することが可能になります。
コスモエネルギーグループのビジョン
コスモエネルギーグループは「2050年カーボンネットゼロ」を目指しており、SAFの供給チェーンを構築するための取り組みを進めています。また、サービスステーションでの廃食用油の市民回収実証を通じて、地域社会における持続可能な運動を推進しています。
代表取締役社長の森山幸二氏は、SAFが企業の脱炭素化に寄与する重要な要素であることを強調し、「世界的なネットワークを持つフィンエアーと共に、この取り組みを進めていきたい」と述べています。このような企業の努力が、社会全体の脱炭素の意識向上に繋がると期待されています。
フィンエアーの展望
フィンエアーのサステナビリティ担当シニア・バイス・プレジデント、エヴェリーナ・フーッレ氏は、「SAFは航空機の環境への影響を軽減するための重要な手段である」と語ります。SAFの生産と使用を広げることにより、フィンエアーは航空機が化石燃料に依存することを減らし持続可能な未来を見据えているのです。
未来に向けた挑戦
今回の契約は、両社が未来の持続可能な航空輸送に向けて相互に協力していることを示しています。コスモ石油マーケティングとフィンエアーは、航空業界における脱炭素化を進めるため、今後のさらなる取り組みが期待されます。2025年度からのSAF供給が開始されると、国内外の航空業界においてもインパクトを与えることになるでしょう。
このように、コスモ石油とフィンエアーの取り組みは、脱炭素化を進めるためのモデルケースとなり、新しい時代の航空輸送の在り方を示しています。持続可能な社会の実現に向けて、今後の進展から目が離せません。