生駒市とオープンイノベーションの進展
奈良県生駒市は、地域課題の解決とスタートアップエコシステムの構築を目指し、株式会社みらいワークスと手を組んで運営する「いこま産学官アクセラレーションプログラム(I-SAP)」を新たに始動させました。このプログラムは、昨年度に引き続き2年連続で実施されます。みらいワークスの社長・岡本祥治の指導のもと、本業務に参加する研究やシーズが事業化に向けて進化することを目指しています。
生駒市の取り組みとは?
生駒市では、地域の大学法人奈良先端科学技術大学院大学との連携を強化し、研究者や学生が持つ技術やアイデアを事業化へと進めています。この取り組みは市内外に広く周知されることが望まれています。I-SAPでは、参加者に専門的な知識を持つプロフェッショナル人材がメンターとしてつき、事業成長を支援する仕組みが構築されています。
昨年度の成果と新年度の展望
昨年度は3名の採択者が選ばれ、彼らの課題に基づいて専門家が伴走支援を行い、実際に事業化が進む結果が見られました。今年度はさらに4名の採択者が選出され、6カ月間のメンタリングや実証実験など柔軟な支援が提供されることが決まっています。これにより、各参加者が目指す目標を達成し、生駒市の活性化にも寄与することでしょう。
採択者の紹介
新たなプログラムに参加する採択者の一部を紹介します。
- - 秋吉 拓斗氏は「ROBOZOO」と名付けたプロジェクトを担当。生命感を持つロボット動物園の実現を目指し、情操教育に貢献することを企図しています。
- - 鈴木 健大氏は呼気センシングを利用した新たなヘルスナビゲーションシステムの開発に取り組んでいます。早期診断が可能なこの技術は、非侵襲性が高く、広範な利用が期待されています。
- - 髙木 博史氏のプロジェクトは、オリジナルパン酵母の開発。育種した酵母を使用した高付加価値化や差別化を図り、発酵食品の新たな可能性を開くことに挑戦しています。
- - 橋本 由介氏は、3次元原子配列を高精度に測定できる分析装置を開発中です。半導体技術の進化を支えるため、観測手法の革新が求められています。
お問い合わせと今後の予定
I-SAPに関する情報や興味がある企業の協賛に関しては、事務局に直接お問い合わせが可能です。プログラムの成果報告会は2026年2月下旬に予定されており、このイベントを通じて参加者の成果が発表される予定です。
このI-SAPを通じて、生駒市は研究とビジネスの新たな融合点を見出し、未来を見据えたスタートアップ支援の一端を担っています。地域の活性化を目指した取り組みがどのような成果を上げていくのか、今後の進展に期待が高まります。