L.A.B. Golfジャパン、新たにスイスのTPT社と提携しシャフト市場へ参入

L.A.B. Golfジャパンが手がける新たな試み

2025年5月、L.A.B. Golfジャパンを運営する株式会社アジルパートナーズが、スイスのTPT Golf社の日本総代理店として新たに始動します。これにより、TPT Golf社の革新的なゴルフシャフトが日本市場に本格的に導入されることになります。TPTは「Thin Ply Technology」の略称で、薄層カーボンファイバーを活用したシャフトを手掛けており、これまでの製法とは一線を画す技術を持っています。

TPT Golfについての理解

TPT Golfの起源は2004年に遡ります。当初はアメリカズカップという世界最高峰のヨットレースに向けて制作されたカーボンセールが基となっており、その軽量性と耐久性から、他の産業へも応用されてきました。具体的には、スキーやスノーボード、人工衛星、さらにF1チームのマクラーレンによるボディシェル、高級腕時計「リシャール・ミル」のケースなど、多岐にわたります。

シャフト製造技術の革新

TPT Golfのシャフトが他社製品と異なるのは、その製造方法にあります。一般的なゴルフシャフトは「ロール・ラッピング」と呼ばれる手法で製作されますが、この方式では人間の手作業が介入するため、製品間に若干のバラツキが生じます。また、軸のずれや「スパイン」と呼ばれる段差が生まれることもあります。

一方、TPT Golfのシャフトは「ワン・ストップ製法」を採用。これによりすべてのカーボン繊維がシャフトの中心軸に対し整然と配置され、スパインも排除されるため、意図しないトルクが発生されません。これにより、高い精度で統一された製品が製造でき、製品公差が今までにないほど小さくなります。

グローバルな成功と持続可能な発展

さらに、TPT Golfはこれまでの製法が抱える問題を根本から解決しました。ユーザーにとっては、安定したインパクトで打点が向上し、結果的に飛距離が伸びることが期待できます。これは2022年のドラコン大会マスターズ部門で優勝した選手が、TPTシャフトの非常に柔らかいモデルを使用して427ヤードを飛ばしたことからも見て取れます。