博報堂gmove、AI商談サポートアプリの実証実験を始める
株式会社博報堂とその関連会社である博報堂プロダクツの販売現場の課題解決チーム「gmove」は、この度AI技術を用いた商談サポートアプリの実証実験をスタートしました。アプリは、対面商談の質向上を目的とし、商談評価や商談メモを自動的に作成する機能を備えています。このプロジェクトには、博報堂DYホールディングスのHuman-Centered AI Institute(HCAI)及びマーケティング・テクノロジー・センター(MTC)が関与し、音声解析システム「CONOOTO®」の商談最適化技術を基に開発されています。
課題解決に向けて
多くの業種において、対面商談はさまざまな問題を抱えています。例えば、商談力の見えにくさや、必要な研修時間の不足によりスタッフの育成が難しい状況があります。また、顧客ニーズの把握やアクションの記録を行う商談メモ作成が不十分な場合、営業機会の損失や信頼性の低下につながる可能性もあります。これらの課題を解決するために、gmoveは販売の現場から得たデータや知見を活用し、業務効率化を図るアプリを開発しました。
タブレット端末との連携
このアプリは、商談に使用するタブレット端末にインストールし、商談を録音することでAIが自動分析を行います。録音されたデータがAIによって評価され、商談力の成長を可視化することが可能です。また、商談の記録には、商談が行われた日時、テーマ、参加者などの情報が保存され、後から確認することができます。これにより、スタッフは過去の商談から学び、顧客との信頼関係を深めることが期待されます。さらに、生成AIが商談の内容を自動で要約し、スタッフ用や顧客用のメモを作成することで、効率的な情報共有が可能となります。
無料オンラインセミナーの開催
また、今回のアプリに関連したオンラインセミナーも予定されています。このセミナーでは、アプリの技術やその活用法に関する詳細を掘り下げる内容となっており、2025年1月30日(木)に開催されます。参加希望者は事前に登録が必要で、申し込みの締切は1月29日(火)12:00となっています。セミナーには、博報堂DYホールディングスのChief AI Officerも参加し、パネルディスカッションも行われます。
技術の進化
この商談サポートアプリは、営業部門における業務の効率化を目指しています。全ての商談は本部で一元管理され、アプリの提供する多様な機能により、顧客への対応力向上と業務効率化が同時に実現できる見込みです。商談評価レポートの自動生成や、商談の要約メモの提供によって、営業担当者のスキル向上にもつながることでしょう。
未来への展望
博報堂DYホールディングスの研究開発組織であるMTCとHCAIは、このようなAI技術の研究を進めており、2025年春の正式リリースに向けた実証実験を複数の企業と共同で行っていく予定です。これにより、商談の質の向上や業務環境の改善が期待されています。gmoveは、これからも顧客接点の強化や営業スキル向上を目指し、より効果的なソリューションを提供していくでしょう。