三浦工業の新発電システム
2025-06-19 15:34:09

三浦工業が船舶の排熱を活用した発電システムを実用化へ。

舶用バイナリー発電システムの実用化に向けた進展



背景と概要


産業用ボイラメーカーの三浦工業株式会社(東京都港区)は、船舶の排熱を活用して発電する革新的な「舶用バイナリー発電システム」を開発しました。このシステムは、国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成を受けて進められており、最近、実用化に向けた重要な検証試験を完了しました。

2023年7月には、国際海事機関(IMO)による2050年までの温室効果ガス(GHG)排出実質ゼロ戦略が採択され、船舶分野の省エネ技術の重要性がますます高まっています。

拡張された発電技術のポイント


三浦工業の舶用バイナリー発電システムは、船内主機から排出される熱を利用して発電する仕組みを持っています。このシステムは、過給機の掃気熱や排ガスからの熱を回収する多段熱回収方式を採用しており、これにより、発電量が倍増し、低負荷運転時でも安定した高効率な発電が実現可能です。この革新的な技術は、発電用燃料の使用を削減し、GHG削減施策としても期待されています。

詳細な検証試験の結果


最近実施された検証試験では、多段熱回収システムと新たな制御技術を含むさまざまな運転条件下での性能および信頼性について評価が行われました。その結果、良好な性能が確認されたことが報告されており、今後の実用化に向けた重要なステップとなります。

今後の展開と課題


三浦工業は、環境負荷の少ない新冷媒の導入やシステムの大容量化開発にも取り組んでいます。検証試験が終わった後には、実際の試験船にこのシステムを搭載し、さらなる実証試験を行う予定です。この実証試験を経て、本システムの販売が開始される見込みです。

船舶の持続可能な未来へ


三浦工業は、舶用バイナリー発電システムを通じて船舶の省エネルギー化と環境負荷低減への貢献を目指し、今後も開発に注力していく方針です。その成果は、持続可能な船舶運航に寄与することが期待されます。

陸上試験設備の重要性


興味深いことに、舶用バイナリー発電システムの陸上試験設備では、船舶からの排熱の代わりに蒸気ボイラの蒸気を疑似熱源として利用しています。このアプローチにより、実際の運用条件に近い状況でシステムの性能を確認することが可能になっています。技術の進化とともに、環境に配慮した新しい発電方法が実現されつつあります。期待される成果を楽しみに待ちましょう。

これからも、三浦工業の取り組みが持続可能な発展に寄与することを願っています。


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会社情報

会社名
三浦工業株式会社
住所
愛媛県松山市堀江町7番地
電話番号

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