高輪ゲートウェイシティ開業による港区高輪の住宅市場の変化
2025年3月、高輪ゲートウェイシティという新たな施設が開業することが決定し、港区高輪エリアは大きな注目を浴びています。この新たな拠点の開発は、賃貸市場や中古マンション価格にどのような影響を及ぼすのでしょうか。株式会社LIFULLが行った調査をもとに、その動向を詳しく見ていきます。
高輪ゲートウェイシティとは
高輪ゲートウェイシティは、駅直結のツインタワーが建設される複合施設で、商業、文化、ビジネス、宿泊など多様な機能を備えています。特に、2026年には高級賃貸住宅やインターナショナルスクールも開設される予定で、今後の居住エリアとしての発展が期待されています。
このような大規模な開発によって交通利便性が向上し、周辺エリアの魅力が増すことにより、不動産市場にも大きな影響があることが予想されます。
港区高輪の賃貸市場の動向
LIFULL HOME'Sの調査によると、高輪地域の賃貸料は確実に上昇しています。2024年のシングル向け物件の平均賃料は147,167円、ファミリー向けの物件は362,292円に達しました。特にシングル向けの賃貸物件は、2019年と比較して約1.2倍上昇しています。この変動は高輪ゲートウェイ駅の開業に起因しており、駅開業後の2020年に大きな上昇を見せ、その後も増加傾向が続いています。
中古マンション市場も変化
同様に、中古マンションの価格も上昇しています。2024年のシングル向けの平均価格は5,360万円で、ファミリー向けは12,729万円に達しています。この数値は5年前と比較して約1.7倍の増加を示しており、新駅開業の影響が色濃く現れています。特にファミリー向け物件は2020年に大きな上昇を見せ、その後も安定した成長を続けています。
未来の展望
高輪ゲートウェイシティの開業は、港区高輪の住宅市場に確実なバリューアップをもたらすと考えられています。新たな商業・ビジネス拠点の誕生により、周辺地域の賃料や物件価格も引き上げられるだろうとLIFULL HOME'Sのチーフアナリスト、中山登志朗氏も述べています。その理由として、新駅の開業が地域経済の活性化に繋がり、過去の成功事例が示すように、住宅価格や賃料が上昇する傾向が強いからです。
万が一、周辺地域の生活利便性が向上すれば、その影響で不動産市場全体が活性化するのは間違いないでしょう。現に、高輪ゲートウェイシティ周辺の中古マンション価格はすでに1.5億円を超えており、賃料もシングル向けで月額15万円を超えている状況です。さらに、開業後にはさらなる価格上昇が期待されています。
まとめ
港区高輪は、これからの数年間で大きな変容を迎える可能性があります。高輪ゲートウェイシティの開業は、ただの新駅開設ではなく、周辺地域のライフスタイルや経済にも大きな影響を与えるでしょう。LIFULL HOME'Sは、このような動きに注目しつつ、地域の魅力を最大限に引き出す情報を提供し続けていくことが重要です。