2024年4月の鉄道輸送統計：旅客と貨物の最新動向

2024年4月の鉄道輸送統計

2024年4月、国土交通省が発表した鉄道輸送統計の結果が注目を集めました。この月報は、旅客輸送量と貨物輸送量についての詳細なデータを提供し、前年同月比や2019年同月比といった比較も行われています。

旅客輸送の概要

2024年4月の旅客輸送量の合計は、なんと19億5333万人に達しました。これは前年同月比で4.9％の増加を示しており、特にJR旅客会社の輸送が好調です。具体的には、JR旅客会社の旅客数は714万466人で、前年同月比で4.4％の増となりました。また、新幹線単独の旅客数も33万924人と、前年同月比で11.8％の増加を記録しました。これにより、新幹線の人気が伺えます。

一方で、2019年同月比では依然として8.4％の減少が見られ、コロナ禍からの回復には時間がかかることも示されています。

旅客人キロ総合計は352億人キロで、前年同月比で5.6％の増加となりました。このデータから、旅客の移動が活発化していることが明らかです。特に、民間鉄道の輸送量も増加しており、JR以外の鉄道は1238万861人を運んでおり、前年同月比で5.2％の増となっています。

貨物輸送の動向

貨物輸送に関しては、総量306万トンとなり、前年同月比で0.9％の増加を見せました。しかし、2019年同月比では13.1％減少しており、コロナ禍以前の水準には届いていません。特に、コンテナ輸送については174万6100トンと前年同月比で99.4％の微減。これに対し、車扱いの貨物は130万9558トンとなり前年同月比で3.0％の増加を示しています。

貨物トンキロ総合計は15億トンキロで、前年同月比で0.1％のわずかな増加ですが、2019年比では13.5％減少している点が気がかりです。

まとめと今後の展望

全体として、鉄道の旅客輸送量は回復傾向にあるものの、2024年4月のデータでは依然としてコロナ禍以前の水準には達していないことがわかります。経済活動の回復とともに、鉄道輸送も徐々に活発になることが期待されます。しかしながら、貨物輸送に関してはまだ課題が多く、さらなる改善が求められる状況です。

国土交通省の今後の政策に期待しつつ、鉄道業界の今後の動向を引き続き注視していく必要があります。