特別公開「横浜の外国商社と舶来時計」
横浜開港資料館で、明治時代の日本とその近代化に関する特別な展示が行われます。この展示は、「横浜の外国商社と舶来時計」と題され、明治5(1872)年に始まった日本の近代化における時計文化の発展を中心に、多彩な資料が紹介されています。
時計の近代化と商館時計
明治政府は「文明開化」を進める中で、太陰暦から太陽暦への改暦を実施しました。これにより、時間の概念が大きく変わり、洋式時計の普及が進みました。特に外国商社が輸入した「商館時計」は、その後の国産時計が現れるまで、日本の時計文化を支える重要な存在となりました。展示では、小川雄一氏によって寄贈された163点の商館時計を含む資料が公開され、横浜が日本における時計輸入の中心地であったことが浮き彫りになるでしょう。
小川雄一コレクション
小川雄一氏は、約40年をかけて商館時計を蒐集し、そのコレクション全体には時計関連の資料245点が含まれています。小川氏の寄贈により、横浜開港資料館は、横浜の外国人社会に関する研究と展示の基盤をさらに強化することとなりました。この特別展示では、氏の祖父の時計も展示され、コレクションへの情熱や歴史が伝わってきます。
展示の見どころ
展示では確認された16社の外国商社ごとに、時計とその収納箱が並び、商館の歴史や取り扱った時計の特徴を紹介します。また、初めて公開される外国人商社の写真アルバムもあり、当時の人々の生活が垣間見えます。これにより、商館時計がどのように日本の近代化に寄与したのかを学ぶ良い機会となるでしょう。
セミナーやワークショップの開催
展示期間中には、展示担当者による展示案内や連続講座が行われ、さらに市内を歩く「横浜外国人居留地を歩く」まち歩きイベントも開催されます。これらのイベントに参加することで、展示の深い理解や新たな学びを得ることができるでしょう。
展示基本情報
- - 会期: 令和7(2025)年9月13日(土)~12月21日(日)
- - 開館時間: 9:30~17:00(入館は16:30まで)
- - 入館料: 一般500円、小・中学生及び横浜市内在住65歳以上250円(毎週土曜日は高校生以下無料)
- - 休館日: 月曜日(祝日の場合は翌日)
- - 会場: 横浜開港資料館企画展示室
この特別公開を通じて、横浜の豊かな歴史と商館時計の魅力に触れ、新たな視点で近代化の物語を感じてみませんか。ぜひ足を運んで、この貴重な機会をお見逃しなく!